セミナー・イベント

消費者心理を読み解くマーケティング講座
「顧客間インタラクション」のマーケティング戦略

日時

2006年11月02日 (木)  19:00~21:00
2006年11月09日 (木)  19:00~21:00

※全2回

終了しています

内容

「顧客間インタラクション(相互関係)」とは、他者の存在が自分の消費行動に影響を与えてしまう両者の関係を指します。よく言われるのは、他の人と同じ服は嫌だが、かといって自分だけ浮いた存在に見られるのも嫌なのでドレスコードに従ってしまう、行列ができている店にはさらに人が並んでしまう、といった現象です。

ナルミヤ(子供服)、ロレアル(化粧品メーカー)、先の東洋経済で取り上げられた躍進目覚しいコーチ(ブランドバック)も、この顧客間インタラクションをマーケティングの主戦略として売上を伸ばし成功しています。が、これはファッションや化粧品などの業界に限った成果ではありません。

本講座では、ダイレクトに顧客に働きかけるのではなく、低コストで高いマーケティング成果を上げることができる「顧客間インタラクション(相互関係)」のマーケティングについて講義とケーススタディを通してそのメカニズムを理解します。顧客の心理を読み解く為の能力を身につけるとともに実践的なマーケティング戦略の策定に活かします。

本講座のケースの題材は「ナルミヤインターナショナル」ですが、顧客間に見られる相互作用はファッションに限らず、様々な製品・サービス分野、様々な顧客層において観察されるものです。また、市場の成熟化と競争激化の中、製品やサービスの差別化が困難になると「顧客は今、何を求めているのか」が問われ、企業のマーケティング戦略の課題も、顕在化する顧客ニーズに留まらず、「潜在ニーズ」をいかに掘り起こすかに移行しています。本講座は、より深く消費者心理を読み解きたいとお考えの方にお勧めの講座です。

カリキュラム

11月2日(木)1日目 レクチャー「顧客の心理を読み解く能力とは」
・マーケティング戦略の最前線
・なぜ「顧客心理を読み解く能力」が求められるのか
・「顧客心理を読み解く能力」とは
・導入:「顧客間インタラクション」とは
 (企業のみならず)顧客もまた差別化をするし同質化をする
 見せびらかしの消費:顧客はモノが良いから買うわけではない
 流行の発生メカニズム:流行は変化し続けるのはなぜか?

11月9日(木)2日目 レクチャー「顧客間インタラクションとは」
ケース
「ローティーン市場への挑戦:株式会社ナルミヤインターナショナル」(『マーケティング・ジャーナル』,23(3),57-67)と「ナルミヤ『乙女心』に泣く」(『日経MJ』2006年5月26日)

課題
1.ナルミヤインターナショナル(以下、ナルミヤ)が成功を収めた理由を分析してください。ナルミヤの顧客が誰であり、その顧客はどのような人々と関わりを持っているのか、という点に注目して分析してください。
2.現在のナルミヤの課題は何でしょうか?分析してください。

※課題は2日目までの宿題となります

レクチャー
・拡張:「顧客間インタラクション」をもう一度考える
   ラーメン屋の行列をめぐるまなざしの交換
   夫婦や家族における財布をめぐる権力闘争
   ギブアンドテイクを計算する贈与交換
   準拠集団というコンセプトから見る顧客間インタラクション

講師紹介

講師
松井剛 (まつい・つよし)
一橋大学大学院 商学研究科助教授

1972年北海道生まれ。1995年一橋大学商学部卒業、2000年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。一橋大学大学院商学研究科専任講師を経て、2004年より現職。主著 「『癒し』ブームにおける企業の模倣行動:制度化プロセスとしてのブーム」『流通研究』7(1), 2004, pp. 1-14. 「象徴的消費における主体的行為能力と構造」『マーケティングジャーナル』94, 2004, pp. 59-68. 『ブランディング・イン・チャイナ:巨大市場・中国を制するブランド戦略』(共著)など。

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募集要項

日時 2006年11月02日 (木)  19:00~21:00
2006年11月09日 (木)  19:00~21:00

※全2回

受講料 30,000円
定員 50名

主催
  • アカデミーヒルズ
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※都合により40階に変更する場合、受講生には直接ご案内いたします。


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