アカデミーヒルズスクール
イベント

森美術館「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」 パブリックプログラム
トークセッション:杉本博司×千 宗屋 「千 利休とマルセル・デュシャン|観念の錬金術」

カルチャー&ライフスタイル 文化

日時

2011年08月19日 (金)  19:00~21:00
終了しています

内容

サーダン・アフィフ《どくろ》(部分)
2008年 サイズ可変
国立現代美術基金(FNAC)蔵、パリ
撮影: 渡邉 修
Courtesy: Galerie Michel Rein, Paris
レディメイドで知られるマルセル・デュシャンは、大量生産品や日用品をそのまま、あるいは組み合わせて展覧会に出品し、芸術に付随する高尚さや唯一性の概念や価値をくつがえしました。また、制作に偶然性を採用し、架空の人物の署名をするなどアーティストの優位性も否定し、20世紀以降の芸術や芸術家に新たな可能性と自由を与えた人物です。

一方、16世紀、戦国から安土桃山時代の日本で侘び茶を大成させた茶人の千 利休も、名物茶器が一国一城にも相当する価値を持っていた時代に、輸入物の高価な茶碗よりも手びねりの素朴さを残す樂茶碗をプロデュースし、宋の青磁や古銅の花入に変わり竹の花入を創り出すなど、茶の湯の世界に新たな価値をもたらしました。また、茶室ににじり口を設けることで、外の世界の社会的階級と切り離された空間を創出しました。豊臣秀吉を「庭の朝顔が美しいので」と茶会に誘いながら、庭の朝顔をすべて摘み、一輪だけを茶室に飾ったという有名なエピソードからも、既存の価値に一石を投じる利休の姿勢を窺い知ることができます。

国際的に活躍するアーティストで自らデュシャンピアン(*1)を公言する杉本博司は、「桃山の利休の時代にみる自由精神の発露を、西洋では20世紀のデュシャンまで待たなければならなかった」と言います。

本対談では、杉本博司と武者小路千家若宗匠で『茶~利休と今をつなぐ~』の著者でもある千 宗屋が、利休の精神にレディメイドや無価値のものから新しい価値を「捏造」したデュシャンの自由精神を重ねあわせながら、時代や空間を超えた二人の驚くべき共通項を探ります。

*1マルセル・デュシャンに深く傾倒している人のこと

※日英・手話同時通訳付


講師紹介

スピーカー
杉本博司 (すぎもと・ひろし)
現代美術家

1948年東京生まれ。「劇場」「海景」に代表される作品群は国際的に評価が高く世界中の美術館に収蔵されている。2001年ハッセルブラッド国際写真賞受賞。近年は執筆及び設計へも活動の幅を広げ、2008年建築設計のための新素材研究所設立。内装を手掛けたロンドンギャラリー(東京、白金)が2009年4月にオープン、また内装・作庭を手掛けるIZU PHOTO MUSEUM(静岡県、長泉町)が同年10月に開館した。

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スピーカー
千 宗屋 (せん・そうおく)
武者小路千家15代家元後嗣

1975年京都生まれ。武者小路千家15代家元後嗣。明治学院大学非常勤講師(日本美術史)、慶應義塾大学総合政策学部特任准教授。2014年より京都国際観光大使に就任。2001年、慶應義塾大学大学院修士課程修了。2003年、後嗣号「宗屋」を襲名。同年大徳寺にて得度、「隨縁斎」の斎号を受ける。2008年~2009年、文化庁文化交流使としてNYを拠点に活動。2008年より慈照寺(銀閣)の国際文化交流事業に参加。領域を限定しない学際的な交流の中で、茶の湯の文化の考察と実践の深化を試み、国内外を問わず活動。2013年1月、京都府文化賞奨励賞受賞。
著書に『茶 利休と今をつなぐ』(新潮社)、『もしも利休があなたを招いたら 茶の湯に学ぶ“逆説”のもてなし』(角川書店)、『茶味空間。茶で読み解くニッポン』(マガジンハウス)、『茶の湯入門』(監修/小学館)など。

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講座趣旨

※森美術館とは

文化都心 六本木ヒルズのシンボルとして、森タワーの最上階に位置する美術館。 「現代性」と「国際性」をテーマに、現代アート、ファッション、建築、デザイン、写真、映像など様々なジャンルの斬新な展覧会を開催しています。
展覧会会期中は休館日がなく、また22時まで開館(火曜日を除く)しているほか、同じチケットで展望台 東京シティビューにも入館できます。


※MAMCメンバーとは
MAMC(マムシー)メンバーとは、森美術館(Mori Art Museum)と、現代(Contemporary)美術を、よりお楽しみいただくためのメンバーシップ。展覧会の無料入館や、メンバーイベントへのご案内など、特典を多数ご用意しています。
MAMCメンバーの詳細は、森美術館ウェブサイトをご覧ください。


募集要項

日時 2011年08月19日 (金)  19:00~21:00
受講料(税込) 1,000円

※一般の方のみ受付します。
「森美術館MAMCメンバー(個人・法人)」の方は無料のため、森美術館ウェブサイトよりお申込ください。


定員 320名

注意事項

複数名で一緒にご参加いただく場合にも、一括でお申込を頂くことはできません。お一人様ずつウェブ上のお申込みフォームよりご登録いただくことにより、お席を確保させて頂いております。
恐れ入りますが、参加されるご本人にお申込いただくか、又は代理でご参加者の情報をご登録くださいますようお願い申し上げます。 なお、その際に同一のメールアドレスはご利用いただけません。必ず人数分のメールアドレスをお手元にご用意の上お申込ください。

主催
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー40階)

お支払い方法

一般の方のお支払い方法はクレジットカードによるお支払いのみです。
※いかなる理由においても、お申込み後のキャンセル及び返金は承っておりません。
※クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERSのみのお取扱となります。
※お支払方法は「一回払い」のみとなります。(「リボルビング払い」「分割払い」等はご利用いただけません)

森美術館展覧会情報

「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」 会期:2011年3月26日(土)-2011年8月28日(日)
「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」 会期:2011年3月26日(土)-2011年8月28日(日)

フランスのコレクター団体ADIAF が主催するマルセル・デュシャン賞の設立10 周年を記念して開催。同賞グランプリ受賞作家に加え、一部最終選考作家とデュシャン本人を含む28 名のアーティストを一挙に紹介します。デュシャンのレディメイドや世代や文化背景の異なる作家たちの絵画、彫刻、写真、インスタレーション、ビデオ等により、近年活気を増し国際的にも注目されるフランス現代美術のエッセンスを紹介します。<....


「MAMプロジェクト014:田口行弘」 会期:2011年3月26日(土)-2011年8月28日(日)
「MAMプロジェクト014:田口行弘」 会期:2011年3月26日(土)-2011年8月28日(日)

ベルリンを拠点に活躍する田口行弘(1980年生まれ)は、ドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションが混然一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」で近年注目を浴びています。日用品や家具、スタジオの床板までが命を吹き込まれたように踊りだす映像は、静止画像を繋げる古典的なアニメーションでありながら、現代にも何らかの可能性を示唆してくれます。




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六本木アートカレッジ
石倉洋子のインタビュー