六本木ヒルズライブラリー

読んでココロを整える6冊

更新日 : 2022年05月17日 (火)





新生活のはじまりと慌ただしさ、季節うつろう足音も早や過ぎゆくこの季節。少し疲れも出てきたかな…? という時は、ひと息ついて「整える」読書はいかがですか。
がんばりすぎて気を張ってばかりもいけません。心の赴くままに、自分の心と向き合ってみる。そんなヒントになる書籍を6冊ピックアップしました。



エレガント・シンプリシティー
「簡素」に美しく生きるサティシュ・クマール / NHK出版
「シンプルさの中にこそ美しさが宿る」
必要なものを必要な分だけ持ち寄る暮らしには、豊かで美しい心のゆとりが生まれます。何かを求めすぎたり心が急いてしまう現代社会だからこそ自分が何を身に着けておくべきか取捨選択をしなければなりません。
このような外部から得られるものだけでなく、自分からにじみ出るものに目を向ける時間は何にも代えがたいものです。技術の発展によって便利になりすぎた社会の中でいかに手と頭を使い、怠けない人生を過ごすか。この姿勢は「エレガント・シンプリシティ」の重要な考え方の一つです。クリエイティブな思考はシンプルなココロで育みましょう。 レイ

自分を育てる方法中竹竜二 / ディスカヴァー・トゥエンティワンほとんどの人が、コロナ禍で自分の生活スタイルや習慣、行動、考え方が変化したのではないでしょうか。中には様々な変化に対応出来ず、仕事やプライベートが上手くいかないと悩んでいる人もいるかもしれません。自分に自信が持てなくなったり、この先どうしたら良いのか迷ったら、この本を手に取ってみてはいかがでしょう。自分を育てる力「セルフリード」を理解し実践していけば、この先どんな変化が訪れても自分を見失わず前に進んでいけるはずです。さて、準備は出来ましたか? それでは出発しましょう!
ナオ

古典を読んだら、悩みが消えた。安田登 / 大和書房日頃の悩みや不安は、「心」から生まれるもの。人と比べて落ち込んだり、何も上手くいかなかったり、忘れられないつらい思い出に苦しんだり…古典は、このような『心の副作用』を解きほぐすヒントを与えてくれます。
それは例えば、息苦しさの打ち破りかた、心のコントロール法、短歌のすすめ、世界の拡げ方。本書は、古事記・和歌・平家物語・能・奥の細道・論語の6つを取り上げ、様々な切り口から現代に生きる私たちに新たな視点や生き方の道しるべを示してくれます。
そしてもちろん、特に悩みがないという方にも。肩肘張らず、ラクな気持ちで古典を楽しむ入り口としてもおすすめの一冊です。
シヲリ

いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 BEST500日経ナショナル ジオグラフィック社移動が制限されるこんな時代だからこそせめて想像の中で自由に旅に出てキモチリセットしませんか?
本書で紹介される場所はざっと500。あなたの理想の旅プランはドライブ? それとも食べ歩きや歴史巡り? 何でもお任せください、お望みでしたらポルトガルでホエールウォッチングをした次の瞬間にシドニーで大ぶりの牡蠣に舌鼓を打つことも可能です。地図に思いを馳せて草原の上を飛んでみるのもいいかもしれません。折角妄想の旅ですからいつもは出来ないスリリングなことにも挑戦してみましょう。
自身の行動が制限されてストレスが溜まってしまいがちな今だからこそ、あなたの自由な妄想旅のヒントにぜひ本書をご活用ください。 イトウ

レニーとマーゴで100歳マリアンヌ・クローニン / 新潮社「あなたに会うまで、死にゆくのがこんなに楽しいとは思わなかった。」 ターミナルで出会った17歳の少女レニーと83歳の老婦人マーゴの、短くも長い日々の物語。
人の死はとても重苦しいもの。その重苦しいものはどこか遠くの特別なものではなく、日常のなかに在るもの。ふとそう思ってしまうときの言い知れない恐怖、不安を和らげてくれます。
終わりは遅かれ早かれ誰にだってやって来るし、そう特別に重苦しくて避けるべきものでもない。ただ、その時までを自由に楽しく生きるだけ。
一瞬でもそう思うことが出来たら、きっとその一瞬がこれからのあなたを助けると信じています。 シノ

ある特別な患者エレン・デ・フィッサー / サンマーク出版「人はどう生きるべきか」──。 その問いに対する手がかりとなる物語が89話収録された本書。これらの話はいずれも、病にかかったことで、どうしようもない孤独や絶望に襲われた患者を看取る医師や看護師による、こころの動きの告白録です。
本来、治療する側である医療関係者たちの患者とのやりとりを通じて動くこころの行き先をのぞくと、医療現場での治癒の向きが必ずしも一方向ではないことに気付かされます。
またそれは、医療関係者でない人たちにとっても同様のこと。二人の間での絶対的なやりとりは、あまりに切実であると同時に、あまりに「人生」へ肉薄しているために、私たち読者のこころをも普遍に打ち、響かせるのです。 アツシ

さまざまな物語、あるいは本当にあった出来事に思いを馳せたり、時に妄想と戯れたり。せわしい日々に心は失わず、きちんと生活を見直す時間があるとよいですよね。
空を見上げ、大きくひと呼吸、すぅーーっと心機を一転させる。
改めて「がんばる心」の準備にも、まずはいったん整えて、清々しい気持ちで前に進んでいきましょう。



エレガント・シンプリシティ

サティシュ・クマール
NHK出版

自分を育てる方法

リュージ
ディスカヴァ−・トゥエンティワン

古典を読んだら、悩みが消えた。—世の中になじめない人に贈るあたらしい古典案内

安田登
大和書房

いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 BEST500 第2版

ナショナル ジオグラフィック
日経ナショナルジオグラフィック社

レニーとマーゴで100歳

マリアンヌ・クローニン
新潮社

ある特別な患者—医師たちの人生を変えた患者たちの物語

エレン・デ・フィッサー
サンマーク出版


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