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講師:藤巻慎一
ゲスト講師:鈴木崇英
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六本木ヒルズは「再開発誘導地区」の指定を受けてから竣工まで17年を要したプロジェクトであるが、はじめの10年間は総論検討段階で、まず500人の権利者全員にコンタクトするのに3年かかり、事例視察や都市計画の勉強を繰り返し、地権者の方々に「再開発でなにができるのか」を分かってもらうのにエネルギーの
大半を費やした。都市計画決定以後は、総論賛成から「自分の床は?」という各論になり反対者はなかなか同意してくれない状況が続いた。同意率も80%くらいから先が大変だ。その後、施行区域の変更、幾度かのプランの変遷を経て12年目でやっと組合設立認可を受けた。
地権者の方に納得してもらえる権利変換にするには、管理費の捻出など住みつづけられる仕組みをつくること、森ビルがリスクを負ってでも変換率を約束したこと、右肩下がり基調の中で権利床を確保するため駐車場や共用部分の取り扱いに工夫を凝らしたことなどがあげられる。
500人からなる地権者を擁する再開発事業において合意形成を円滑に進めるには、まず事業者が住民からの信頼を得ること、地元に強力なリーダーが居ること、ガラス張りの組織運営とルールづくり、そして住民間の利益相反意向を顕在化させないなど個人情報のコントロールが重要なポイントであった。
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