日本元気塾

日本元気塾 プレ座談会

更新日 : 2009年03月25日 (水)

第10章 君たち自身が卒業証書だ!

米倉誠一郎: 日本のメーカーは、世界一狂いの少ない電波時計を数万円で売る。イタリアは1年に5秒も狂う時計を150万円で売る。悲しくないですか? 10万年に1秒しか狂わない時計をどうやって150万円で売るか。ここが売り手のクリエイティビティなんだけどな。


藤巻幸夫: 備州テキスタイルデザインコンテストの審査員をやっているんですが、機屋の親爺さんが言いました。「イタリアの有名ブランドがウチの織物をコートに仕立てて26万円で売っている。同じ生地のスカートを日本のメーカーは19,000円で売っている」と。ここがまさにブランディングじゃないですか。でも、親爺さんは「26万円だなんて消費者に悪い」(笑)。


米倉誠一郎: レクサスハイブリッドは、初めてテクノロジークラスで影響力を持った日本のラグジュアリーカーだと思います。中東ではベンツじゃなく、レクサスハイブリッドですよ。ハリウッドスターだってレクサスハイブリッドに乗りたがっている。


アメリカのステラがつくった1,000万円のハイブリッドの電気自動車はレンタルですが、何万人もウェイティングしている。「すごく高くても環境にいいものを選ぶ」というのが、今の最高級のステイタス。以前、ディカプリオがプリウスでアカデミー賞の会場に乗りつけて賞賛されました。レクサスハイブリッドはそれ以上の価値がある。価値の創り方と伝え方を日本はもっと考えないといけない。


髙島郁夫: 「カッコいいじゃん」という言葉に置き換えていけばいいのに……。

僕らもここから新しい文化をつくりましょう (米倉誠一郎)

藤巻幸夫: 客の視点で考えればわかりますよね、売り方は。イトーヨーカ堂の鈴木敏文さんは(従業員に)「客としての視点を忘れないように」と言い続けてきた。そこがすごくチャーミングです。僕がイトーヨーカ堂にひとりで乗り込んだときも、「好きにやれ、遠慮するな」といってやらせてくれた。「失敗するなら思いっきり失敗しろ」と。一度、ここに来てほしい方ですね。


米倉誠一郎: 来てもらおうよ。この席だけでもいろいろなテーマが出てきましたね。


藤巻幸夫: 入塾試験の話は出ましたが、卒塾証書は?


米倉誠一郎: 出すけどね、僕は「君たち自身が卒業証書だ」と思っている。卒塾生が活躍して「あの人は日本元気塾の門下生だってさ。だったら僕も行きたいな」と言われるような塾にしましょう。


髙島郁夫: 同感です。みんなが自慢できるような塾にしましょう。金沢の人たちは自分たちの文化を自慢します。その「気持ち」が文化を創っているんだと思います。


米倉誠一郎: その気持ちはとても大事ですね。僕らもここから新しい文化をつくりましょう。「いいか、日本元気塾は俺たちが始めたんだぞ」って、自慢しまくれるようなのを(笑)。(終)

(文・太田三津子/撮影・御厨慎一郎)

ピープル

米倉誠一郎
米倉誠一郎

日本元気塾塾長/法政大学イノベーション・マネジメント研究科教授/
一橋大学イノベーション研究センター名誉教授


髙島郁夫
髙島郁夫

株式会社バルス 代表取締役 社長執行役員


藤巻幸大
藤巻幸大

参議院議員 / 株式会社 シカタ エグゼクティブプロデューサー/ 株式会社 テトラスター 代表取締役社長 /
株式会社 ビーバイイー 社外取締役 / 株式会社 トランジットジェネラルオフィス 特別顧問


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米倉誠一郎
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米倉誠一郎
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髙島郁夫
経済界

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藤巻幸夫
インデックス・コミュニケーションズ