日本元気塾

「やりたいこと を やろう」~仲間の存在が想いを形にする原動力に~

日本元気塾卒塾生・座談会(三浦英雄さん、星野俊二さん、笠原眞由子さん)

日本元気塾

(1)「大切なものを諦めないための新しい選択肢をつくる」三浦英雄さん

さまざまな情報が溢れ、知識を得るのが容易になった現代、何かをなし得るためのアイデアを思いつく人は、おそらくたくさんいます。しかし実際に形にするとなると、踏み出せない人もいるというのが実状です。今回、日本元気塾を受講後に実際にアイデアを形にした、期の異なる米倉ゼミの卒塾生3人に集まっていただきました。3人はいったいどのように一歩を踏み出し、日本元気塾で学んだことを自身のプロジェクトに活かしているのでしょうか。3人それぞれの生き方、踏み出し方を伺いました。

撮影:御厨慎一郎  座談会開催日:2017年8月9日

■座談会に参加くださった卒塾生3名

三浦英雄さん(第1期 米倉ゼミ、第5期 藤森ゼミ)
「足場は変えずに境界を越え、共創する第三の働き方を作る」というミッションを掲げ、2012年10月よりグローバル営業部長を兼ねながら、「越境リーダーシップ」プロジェクトを産学連携で設立。世界的な人材開発会社「ウィルソン・ラーニング ワールドワイド」 の執行役員 

星野俊二さん(第3期 米倉ゼミ)
「足下から世の中を変える」を合言葉に、女性が美しく走れるハイヒールがある世の中を目指して、職人による接客やサイズ測定から納品まで一気通貫する婦人靴ブランドを創業。オーダーメイド婦人靴ブランド「HOSHINO」の代表取締役

笠原眞由子さん(第4期 遠藤為末ゼミ、第5期 米倉ゼミ)
卒塾課題として考案した、廃棄ウエディングドレスを途上国のカップルに届けるという「Wedding for ALL」を現在進行中。ブライダル関連会社勤務

■トレードオフの人生を歩まなくて済む選択肢をどう作るか



三浦:
僕が常に掲げているのはイノベーションです。
今取り組んでいる「越境リーダーシッププロジェクト」を始めたのは2012年10月です。元気塾を卒業したのは2010年なので少し間は空いているんですけど、当時から自分の中でテーマにしていたのは“トレードオフの人生を歩まなくて済む選択肢をどう作るか”ということでした。

じつは僕は、プライベートでジャズのDJをやっていて、土日はほぼ音楽のイベントに出かけていました。でも二人目の子どもが生まれたぐらいから子育てが大変になってきて、奥さんに「この状況で本気で行くわけ?」って言われるようになるんです。その時に、やっぱり家族は大切なのでやめようと思いました。でも同時に、それを後悔する自分しか思い浮かばなかったんですよね。最初は、ああ大人になりきれてないなって思ったんですけど、だんだんそうではないんじゃないかという気がしてきました。

つまり“大切なものがふたつあった時に、両方取れる選択肢を作れないことが問題なんじゃないだろうか”と。

それでいろいろ悩んだ結果、昼間に子連れOKの音楽イベントを開催したんです。そうしたら、ものすごく人がきて。つまり、同じニーズを持っている人たちがたくさんいたということなんですよね。自分の小さな問題が、じつは多くの人が抱えている問題だった。それはもう、ある意味で社会課題で。だから米倉ゼミではトレードオフしなくて済む選択肢をテーマに考え続けて、その結果たどり着いたのが越境リーダーシップだったんです。

たとえば僕の周りでも、社会をよりよくしたいという発想から、会社をやめてNPOを立ち上げたり、起業した仲間ってたくさんいるんです。でもスタートアップのときは、事業を軌道に乗せるために稼ぐことで精一杯で、社会的インパクトをつくるまでには時間がかかっていました。そこでもし企業のリソースを使って、その人が描く新しい社会に選択肢を作る生き方を示せれば、企業はもっと活性化するし、社会課題ももっと早く大きな影響力をもって解決できるのではないかなと。つまり自分の想いと社会的インパクトがトレードオフにならない選択肢として、このプロジェクトを立ち上げたんです。

—プロジェクトには、日本元気塾の関わりは何かあるんですか?

三浦:プロジェクトを立ち上げようとした時、こういう働き方、生き方をする人が企業から出現していて、実際に社会課題を解決し、よりよい社会へのインパクトをもたらしているということを伝えるために5回ほどイベントをやりました。そのときゲストにきていただいた中のふたりが元気塾の同期生でした。


2人とも企業から与えられた仕事をただ全うするのではなく、企業のリソースを最大限使って社会を変える仕事をしていました。1人は防災格付融資という災害から企業を救う商品を開発し、もう1人はバングラデシュのグラミン銀行視察時に感銘を受け、帰国前に共同事業を持ちかけて、見事に実現しました。本当にそんなやついるのかって聞かれたら、「います。少なくともふたりいます」と胸を張って言えた。企業で働くとは本来こういうことだという確信をもらえたのが、元気塾を通じて知り合った彼らだったんじゃないかと思います。


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