日本元気塾

髙島塾の活動報告II

日本元気塾
更新日 : 2011年01月11日 (火)

第3回 一本の線から宇宙に飛ぶ(ゲスト:浅葉克己氏) 

講義概要

■開催日時 
2010年12月21日(火) 19時~21時

■概要
・ゲスト講義:浅葉克己氏(アートディレクター/㈱浅葉克己デザイン室)
 「一本の線から宇宙へ飛ぶ」 
・質疑応答
日本卓球協会評議員 浅葉氏
日本卓球協会評議員、卓球六段でもある浅葉氏。ニッポン応援のパフォーマンスに会場が沸きました。

講義の感想レポート 

塾生による講義を終えての“熱い感想”を、毎回ご紹介していきます。 
今回は、望月さん、上山さん、高橋さん、のレポートです。

望月さん
初めに、ラテン文字で、「ASABA」と書くと、3つ▲が出てくる、それが自分のシンボルになったとおっしゃっていました。自分の名前の中に、どんな形が隠れているのか書いてみる、それがシンボルマークになる。普段考えなかったちょっとしたアイデアがデザインに変わることを学びました。デザインのプロセスは、「観察」「発想」「定着」「閃き」というキーワードをおっしゃっていました。この「観察」が非常に大切だと感じたのは、日記の面白さ、日々あったこと、出会ったこと、面白いことなどを記している、それを壁一面に張るだけで、芸術となる。これには感動しました。日々感じることを素直に感じ、深く観察することの大切さを学びました。最後にセンスは、成長できる、センスのいいものを見続ける=観察し続けることが大切と教えて頂きました。日々、いいものを観察し、日記に記し、その理由を考え、少しでもセンスを上げて行きたいと思います。

上山さん
一度でも広告の仕事がしたい!と考えたことのある人間であれば、誰もが憧れる存在の浅葉克己先生が、トレードマークの帽子を被られて登場。1964年製、東京オリンピックを撮るために購入されたカメラを受講者に向け、シャッターを押す。そのカメラのフィルム製造終了と時代の変化についてから、人生、仕事について幅広く語られた。代表作「サントリーオールド」「西武百貨店」などの制作過程が名コピーとともに紹介され(大阪万博の東レの大屋根の新聞広告は、未だに見る人を感動させます。この広告のディレクションが浅葉さんだったんですね!)、また、雲南省ナシ族に伝わる「トンパ文字」(象形文字はあらゆるデザイン・文字の原点になっている)の研究についても言及された。さらに浅葉さんは東京キングコングという卓球のクラブチームを結成されているとのこと。死海での試合風景をポスター作品にされるなど、従来の「卓球」のイメージを変えた魅せ方で、見せてくれた。卓球の世界大会の応援で中国のガンバレ=「加油」のようなシンプルな応援を、と「イッポン イッポン ニッポン」を開発され、その応援パフォーマンスは各国のメディアが注目したそうだ。
「流行通信」「サントリー」「キューピー」などのCMの1ファンから見ると、パッと閃いて仕事をされると想像していましたが、毎朝、15年間 楷書を紙に向かって書かれている(高島先生も「紙に向かって書かれる」と言われていました)、日記も付けられていることを聞き、日々の積み重ねがいかに大切かを実感。また常に「どうやって驚かせようか」と“わくわく”されている発言を聞き、仕事に“わくわく”することの大切さも学びました。
そこで、まず(1)日記を付け始めた、(2)考えるときは、手書きから、(3)仕事にわくわくする、を実践中です。真似をしてから身につけて、消化していきたいと思っています。高島塾に入塾したからこの講義を受けられたことを感謝します。ありがとうございました。

高橋さん
不覚にも私は浅葉先生を存じ上げなかったが、重鎮にして元気な日本にしたいという想いがお強い方であり、元気塾のコンセプトとも一致。
紹介されたデザインは私は初めて見るものが多かったが、今の時代にも通用するものであると感じた。“地球儀と火星儀を並べて宇宙を考える”、“展”=とびらを開ける、という着眼の素晴らしさ!
無の中から見た人に訴える“有”を作り出す訳だが、一部のデザインには未熟な私には了解不能なものもあり、デザインは感性の一致が必要なのではと感じた。“発想は現場で定着する”(なんか踊る大捜査線みたい・・・)という現場主義を実践してこそ、様々な角度からのアイデアが浮かぶのであろうし、我々も日々の生活の中で多方面からの視点を意識してものごとを見つめていきたい。
それにしても随所に卓球の話しが出てきて、というより何かと卓球に結び付けて考えておられるようで、真冬の氷った湖の上での卓球にはデザイン以上の着眼の鋭さが現れているのではないでしょうか! 最後にホワイトボードに一画一画丁寧に文字を書く姿に、文字や図を大切にする姿勢を感じた。

講師コメント

今回の講義を通じて、髙島さんはどのように感じたのでしょうか?

お呼びするゲストの中で一番“元気”な方といえるでしょう。世界各国のデザイン賞のみならず、紫綬褒章も受章したデザイン界の重鎮である浅葉さんの人生、仕事について、じっくりお話いただけた貴重な時間でした。
先般Francfrancが出した「たのしい生活」というメッセージ広告は、28年前に浅葉さんが手がけた「西武百貨店」の「おいしい生活」という広告のオマージュとなっています。その広告が心に残っていて、ずっとアイデアをあたためていたので、浅葉さんに再びディレクションしていただけて、とても感動しました。きっと皆さんや普段みなさんの周りにいる方とは対極に位置する方ではないかと思います。この日本の財産のような方のお話から、何か感じたものがあれば、それを心に留めて大事にしてほしいなと思います。