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活動レポート

電子書籍時代の小説家のビジネスモデルはどう変る?

ライブラリートーク

電子書籍時代の小説家とそのビジネスモデル
スピーカー:阿川 大樹(小説家)
協 力:日経ビジネス オンライン
開催日:2010年6月7日(月)

ライブラリートーク会場の様子
ライブラリートーク会場の様子
Kindle、iPadの登場により、電子書籍の話題が増えてきています。書籍の売り上げが落ち続ける中、電子書籍の存在が新しいビジネスチャンスとなるのか、さらなる脅威となるのか、業界の垣根を超え多くの人が注目しているように思います。
今回のライブラリートークは、『フェイクゲーム』、『D列車でいこう』(徳間書店)や『覇権の標的』(ダイヤモンド社)など多くのヒット作を生み出している小説家:阿川大樹さんをお招きし、“小説家の立場から見た電子書籍”についてお話いただきました。

年間で出版される書籍は8万タイトルともいわれており、毎日200冊もの新しい本が出版されているという事実に会場はどよめきました。当然、書店にその全てが並ぶわけはないので、読者の目に届かない本も多くあるのです。では、何故こんなにも本が出版されるのでしょうか?これには、出版社が本を出すことで一時的に資金繰りを可能にするファイナンス機能が産業構造の中で確立されているという背景があります。

作家の仕事はハイリスク・ハイリターンであり、同じ量の仕事をしても5000部か100万部かでは印税収入は大きく異なります。作家にとっても、長い時間かけて書くための初期投資の費用を担保してもらえるという仕組みがあるから小説家のビジネスは成り立っているようです。この裏話にはメンバーもびっくり。

左)スピーカーの阿川大樹さん
左)スピーカーの阿川大樹さん
今後、出版業界の構造が電子書籍の登場によって、このファイナンス機能をどこが担うのかという問題は作家にとっても出版社にとっても大きな問題になるようです。

そして電子書籍時代の話へと進みます。
電子書籍化されると、誰でも手軽に出版が可能になることと同時に、過去の全ての書籍の中から選択が可能になり、過酷な競争が生まれるのではないかと阿川さんは予想されています。
また、電子書籍化により作家から読者までの直通パスが出来ること、従来の出版社や編集者、書店の機能の説明を聞き、電子書籍による影響は深刻なものであることを改めて実感しました。

最後に阿川さんから、「日本人は標準化が最も苦手です。電子書籍に対してもたもたしていたら、新しい参入者が市場を席巻してしまう。出版社は生き残るために今すぐ参入してほしいと思います」とメッセージをいただきました。

小説家という立場からお話しいただいた、電子書籍時代。阿川さんならではのエピソードが飛び出し、ここでしか聞けないお話を共有することができました。

関連書籍

フェイク・ゲーム

阿川大樹
徳間書店

D列車でいこう

阿川大樹
徳間書店

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