記事・レポート

生きるためのさまざまな力

カフェブレイク・ブックトーク第11回

更新日 : 2009年07月23日 (木)

第4章:先手必勝と人を惹きつける物語性にかかわるノウハウ




澁川雅俊: 問題の発見には『快視力』(内田智則著、07年草思社)や『眼力』(斎藤孝著、08年三笠書房)や『ビジネス真贋力』(原幸雄著、08年幻冬社)や『客観力』(木村政雄著、08年祥伝社)が前提となります。

しかしぼんやりとものごとを見ていてはそうした力は発揮できません。見たものに違和感を持ち、「一体これは何だろう」と考える触媒のような力が働かなければなりません。『「気づき」の力』(柳田邦男著、08年新潮社)は変化、あるいは新たな進展のきっかけとなる重要な知的能力です。『ビジネス脳を鍛える電車力トレーニング』(野村正樹著、06年東洋経済新報社)はそうした通勤電車の退屈な時間帯を、気づき力を訓練する現場に見立てています。

問題の解決のためには『絶妙な「仮説力」をつける技術』(馬場了著、08年明日香出版)が必要となります。そして仮説は提案されてはじめて生きてくるものですが、その提案は『先読み力で人を動かす』(村中剛志著、08日本実業出版社)ものでなければなりません。




次いで重要なことは提案の内容、あるいはそのまとめ方ですが、それに関して、『企画力』(田坂広志著、04年ダイヤモンド社)と『物語力』(W・グレイグ著、08年イースト・プレス)では、人を惹きつける面白い内容、その提案を受けた人たちに「これが実現されれば、何か新たな、良い意味での変化が起こりそうだ」と期待されるような内容でなければなりませんが、そのためにはストーリー性が重要だと主張しています。

物語のように面白いものに仕上げなければならないとはいえ、小説のような長文ではビジネスの上での提案としては不適です。そこは『800字を書く力』(鈴木信一著、08年祥伝社)を発揮する必要があります。企画書を800字でまとめるには、『できる人の要約力』(本間正人他著、08年中経出版)や『物語編集力』(松岡正剛監修、08年ダイヤモンド社)もかかわってきます。

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