記事・レポート

雑誌出版を凌駕するブログ・メディアのパワー

~メディアジーンに聞く、日米ブログ・メディア最新事情~

BIZセミナーオンラインビジネス
更新日 : 2009年03月03日 (火)

第3章 まったく新しいメディアである、「ブログ・メディア」

今田素子氏

今田素子: ブログ・メディアはブログとメディアの長所を合わせ持った、まったく新しいメディアであると考えています。6つほど特徴を上げていきたいと思います。

1つ目は、出版媒体で記事を書いていたプロフェッショナルが記事を投稿しているということ。また、編集者もプロフェッショナルであるということ。これが通常のブログとは違うところです。例えば『Gizmodo』ですと、『Wall Street Journal』『WIRED』『New York Times』『ELLE』『People』といったところで書いていた人たちが記事を投稿しています。編集長も元「WIRED」の編集者です。

2つ目は、ブログツールの特性を活かし、文章を短く読みやすくまとめて、そしてリンクを張って、どんどん外とリンクしていく。インターネット上のコミュニケーションの特徴というか、可能性を最大限に活かすことができるメディアであるというところです。

3つ目は特性なのですが、新着の記事から表示されるので、何が最新の情報であるかが分かります。また、お勧め記事やランキングといった関連記事で、昔の記事も掘り起こして関連性を追及していくこともできるので、非常に閲覧性に富んだツールであるというところです。

アカデミーヒルズのセミナーの様子
4つ目は頻繁に更新される記事。例えば『Kotaku』というブログがあるのですが、今見ると「Fifty two post in the last twenty-four hours.」とあるので、24時間の間に52の記事が上がっている。いろいろな人がいろいろな記事を投稿しています。もちろん編集部が完全にコントロールして記事を上げています。 5つ目には、コミュニケーションの相違があります。マスメディアの場合、完全にトップダウン、垂直型ですが、ブログの場合は水平に拡散していく。これは大きな違いではないかと考えています。 6つ目は、ある特定の層を抱えるターゲット・メディアということです。コンテンツの数もあり閲覧数が非常に多いところにターゲットされた層が集まっているニッチメディアといいますか、ターゲット・メディアといいますか。ブログ・メディアは、実は広告効果、効率の高いメディアだと考えています。


該当講座

雑誌出版を凌駕するブログ・メディアのパワー
~メディアジーンに聞く『日米ブログ・メディア最新事情』~
今田素子 (株式会社メディアジーン 代表取締役社長)
神原弥奈子 (株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役)

個人の運営する日記ブログから企業内のキーマンが発信する企業ブログまで、国内のブログ・コミュニケーションは多様化し、ページ総量も飛躍的に伸びています。一方、ブログ先進国であるアメリカでは、ブログがマスメディアとは違う特性をもった「ブログ・メディア」として広く認知され、既存の雑誌出版を上回るほどのオーデ....


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