記事・レポート

ブックオフの危機を救った社会貢献プロジェクト

Room to Readとの協業「BOOKS TO THE PEOPLE」

ライブラリーイベント
更新日 : 2011年05月10日 (火)

第2章 全フランチャイズ店で協力し、途上国に図書館を設立

ライブラリーネットワーキングイベント BOOK PARTY 会場の様子

佐藤弘志: 2009年から始めたRoom to Readさんとのキャンペーン「BOOKS TO THE PEOPLE」は、毎年8月に行っています。これは、8月の1カ月間にお客さまがブックオフに本を3冊売っていただくにつき1円をRoom to Readさんに寄付するというキャンペーンです。

2009年は130万人のお客さまが参加し、Room to Readさんが優先順位をつけているスリランカに図書館を3館、図書室18室を開設することができました。(※編注:2010年は同じくスリランカに図書館4館、図書室18室を開設予定)

ブックオフはフランチャイズですので加盟店が全国にあるのですが、「BOOKS TO THE PEOPLE」では、みんなで1つのバジェットをつくり、その中から寄付のお金を出しています。つまり、「お客さまに本を売っていただくことがバジェットの額に直結する」というキャンペーンです。

企画の際、フランチャイズのオーナー様や社内に、会社としてどう説明したかというと、「社会貢献活動と一体となったプロジェクトで、ブックオフに興味がなかった方の来店を促します。また、過去にご利用経験のあるお客さまに再度売りにきていただくきっかけづくりをすることで、お客さまの増加につなげます」と言いました。実際、2009年は8月に買い取りに来てくださったお客さの数は、前年と比べて確実に伸びていました。

実は、Room to Readさんと出会えてこのキャンペーンを形作った時期は、我々ブックオフという会社が自分探しをせざるを得なかった時期と重なっているのです。我々が出会ったときの状況を、その背景を含めてお話ししたいと思います。

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