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不況に強い!「一休.com」のビジネスモデルの秘密

~ECサイト最強ブランドの成長の軌跡と今後の展望

更新日 : 2010年01月18日 (月)

第5章 どこまでも追わない性格だから、80歳過ぎて働きたいとは思わない

森正文氏

神原弥奈子: 『一休.com』のトップページやメルマガを見ていて最近思うのですが、例えば夏の京都の特集や、有名旅館とのタイアップという形で、新しい広告収益のモデルが増えてきているのではないかと思うのですが、どのぐらい力を入れていらっしゃるのですか。

森正文: 弊社には広告営業の人材は全くおりませんし、自分たちで広告を積極的には売っていません。ホテル・旅館の部屋を売るのが重要で、そこからずれてはいけません。広告が増えると何のサイトかわからなくなるので、常に気をつけています。

逆に言うと、広告収入に頼っていないから、不景気でもやっていけるのです。社員にも「どんどん新しいことに挑戦しろ」と言っています。僕はもう47歳なので画期的なモデルは考えられない。社員が生み出してくれればと思います。

神原弥奈子: きょうのお話の中でも、イトーヨーカ堂の伊藤さんや京セラの稲盛さんの話題が出ましたが、お2人以外に経営者として参考になさっている方はいらっしゃいますか。

森正文: ユニクロの柳井正社長とはよくゴルフをしますが、話を聞くとそんなに働くのかと思うぐらい働いているし、よく勉強もなさっています。だから僕にとって会う人すべてが先生です。創業者の多くに共通するのは、よく働くこと。「どこまでも会社を伸ばしていこう」ととにかく働く、それが創業者のすごみだと思います。

神原弥奈子: では逆に、森さんご自身のユニークなところ、謙虚でもあり堅実なところは、どういったところから来ているのでしょうか。

森正文: 弊社のモデルはすべてをとりにいかないんです。それはもともと僕がどこまでも追わない性格で、それがサイトにも出ているのかもしれません。僕は80歳過ぎても働きたいとは思わないですね。

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不況に強い!「一休.com」のビジネスモデルの秘密

~ECサイト最強ブランドの成長の軌跡と今後の展望~

不況に強い!「一休.com」のビジネスモデルの秘密
森 正文 (株式会社一休 代表取締役社長)
神原弥奈子 (株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役)

森 正文(株式会社一休代表取締役)
高級ホテル・高級旅館の宿泊予約サイト「一 休.com」を中心としたEコマース事業を展開する森氏にビジネスモデル誕生の背景から成長の軌跡、新しい事業への取り組みと今後の展開までお話いただきます。


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