六本木ヒルズライブラリー

ナショナル ジオグラフィック×アカデミーヒルズ ライブラリー
高砂淳二 トーク&スライドショー「Dear Earth」開催レポート

ライブラリーイベント

日時:2016年8月2日(火)19:30~21:00@スカイスタジオ
ナショナル ジオグラフィック×アカデミーヒルズ ライブラリー
高砂淳二 トーク&スライドショー「Dear Earth」




アカデミーヒルズエントランスショーケース企画展「文明VS.地球環境~この悩ましい問題~ 『ナショジオ』は森羅万象を写す」との連動企画第2弾として、自然写真家の高砂淳二氏をお招きしてのトーク&スライドショーを開催しました。

ナショナルジオグラフィックは、地球や宇宙という大きな規模で、自然や地理や文化についての記事を高品質な写真とともに掲載していますが、そんなナショジオのありかたと、地球全体をフィールドに自然のつながりや人とのかかわり合いなどをテーマに撮影をされている高砂さんの活動に強いつながりを感じ、このイベントに高砂さんにお越しいただくことになりました。それも当然のことながら、2014年のナショナルジオグラフィック日本版には高砂さんの作品が掲載されていますし、今後の掲載のご予定もあるようです。


ダイビングカメラマンから自然写真家へ。先住民から教わった大切な教え



このイベントはナショジオとのコラボイベントということで、ライブラリーメンバーの他にもナショジオ読者の方、高砂さんのファンの方にもご参加いただきました。とくに女性のファンの方が多数でしたが、モデレーターのナショナル ジオグラフィック編集委員、田村さんが上手に聞き出す高砂さんのダイビングカメラマン時代のお話、あのフリーダイビングのジャック・マイヨール氏と撮影に行った際の秘話や深い海の写真、ハワイの先住民からの教えにより芽生えた大地や地球のあらゆるもに敬意を払う気持ちや、それによって自然と近くなっていった動物たちとの距離と撮影自体の変化、そんな高砂さんの人柄を感じることができるエピソードの数々と素晴らしい世界の自然の写真に釘付けでした。

怖いばかりじゃない、もう一度地球の美しさを感じてほしい



すでに3度訪れたというウユニ塩湖の湖面に映る360度星空の世界、満天の星の楽園ハワイや夜の虹など、海や星や虹を追いかけて世界中を巡り、撮り続けている高砂さんは、宮城県石巻のご出身で、東日本大震災では、ご実家も被害にあわれたそうです。そんな立ち向かうことが不可能なほどの自然の大きな力を前に、一時は、多様な自然をテーマに撮り続けてきたご自身の撮影活動を続ける気力を失ったそう。しばらくの後、そう落ち込んでばかりいても仕方ないと視点を変えて、あえて前と変わらず自然の写真を撮り続けるうちに、地球や宇宙の素晴らしさを再認識し、さらに愛おしさを感じるようになったそうです。そして、多くの災害で自然への恐怖心や不安が膨らんでしまっている今、もう一度地球の美しさや温かさを感じてもらいたいという想いが込められたのが最新写真集「Dear Earth」です。

「Dear Earth」

約2週間後に始まる同タイトルの個展を前に、その最新写真集からの作品を何点か披露いただき、参加された皆さんには大満足のイベントとなりました。2、3度くらい周囲の気温が下がるような地球の神秘を捉えた高砂さんの作品と六本木ヒルズ49階からの夜景とがなんとも絶妙な空気感を作り出し、とても素敵な夜となりました。
【スピーカー】高砂 淳二(自然写真家)
【モデレーター】田村 規雄(日経ナショナル ジオグラフィック社編集委員)

高砂淳二写真展 「Dear Earth」(2016.8.16TUE-9.5MON)の詳細はこちら


アカデミーヒルズのnote
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