イベント情報

ライブラリトークレポート

2007年

「リアル書店」と「ネット書店」、
両方をオペレートする紀伊國屋書店の現在そして将来についてお話いただきました。

日時:
2007年12月12日(水)
スピーカー:
小澤 利彦((株)紀伊國屋書店 ネットビジネス部)

“クリック&モルタル”企業を目指す紀伊國屋書店。「クリック」は85万人の会員を持つ「BookWeb」、「モルタル」は国内63、海外24の実店舗。大型書店の現場の現在そして将来いついて、(株)紀伊國屋書店ネットビジネス部長の小澤利彦氏にお話いただきました。

紀伊國屋書店は、20年前からPOSシステムやEDI取引の導入を進めていたことや、15年前から展開していた「通販」を土台に、1996年10月にネット書店「Kinokuniya BookWeb」を始めました。スタートして10年以上が経過する中で、消費者は「リアル書店」と「ネット書店」を使い分ける時代へ突入したと言われます。
具体的には、

  1. ネット書店で探し⇒ネット書店で購入
  2. ネット書店で探し、リアル書店で現物確認後⇒リアル書店で購入
  3. ネット書店で探し、リアル書店で現物確認後⇒ネット書店で購入
  4. リアル書店で探し⇒リアル書店で購入
  5. リアル書店で探し⇒ネット書店で購入

以上のようなパターンを、各々の消費者がケースバイケースで使い分けている時代。

そして、紀伊國屋書店は、次のステップとして、書評空間「Kinokuniya BookLog」や、新しい出版広告メディア「Kinocast」(ポットキャスティング)を展開し、書店からの情報発信という一方通行の段階から、人々が「発信」し「集う」双方向、多方向のネット書店への脱皮を図っています。
現在、紀伊國屋書店のネット書店では、1日に100万page viewのアクセスがあり、毎日400名以上の新規登録が行われているそうです。

「ネットの場」が進めば進むほど、「リアルな場」の重要性も高まる傾向にあります。「リアル」と「ネット」を持つ“クリック&モルタル企業”を消費者がどのように使い、企業がどのように展開していくのか、注目が集まるところです。

“映画ファンド”は単なる投資ではなく、“夢を買うファンド”
「映画ビジネス」や「映画ファンド」の仕組みを
明快に解説いただいたライブラリートークを開催。

日時:
2007年12月10日(月)
スピーカー:
岩崎 明彦(ジャパン・デジタル・コンテンツ信託株式会社)

2006年度日本アカデミー賞作品賞を受賞し、独立系映画としては異例の興行収入15億円を突破した『フラガール』は、“映画ファンド”という手法で資金調達が行われました。

2007年12月10日に開催されたライブラリートークは、この日本映画史上空前の規模のファンド組成に携わった岩崎明彦氏(「『フラガール』を支えた映画ファンドのスゴい仕組み」著者)に、「日本のコンテンツ産業の現状・将来」、「映画ビジネスの特徴」などの切り口で、“映画ファンド”という新しい金融商品のからくり、そして魅力についてお話いただきました。

日本のコンテンツ産業は約15兆円で、自動車産業(約21兆円)に次ぐ規模ですが、GDPに占める割合は米国の5%よりも低い2%、まだまだ成長するチャンスがある産業であること。そして、その中の映画ビジネスの特徴としては、

  • 著作権のマルチユース
  • 【製作:映画プロダクション】→【配給:映画配給会社】→【興行:映画館】という独自の流れやそれに伴う収益構造
  • 「文化」的要素と、「ビジネス」的要素が絡み合っている特殊な産業

などがあげられます。このような状況の中、岩崎氏は映画プロデューサー李鳳宇氏に出会い、地道に2年間通い続けた結果、シネカノン社が製作・配給する20作品に対し、45億円を出資という日本映画史上空前の規模のファンドの組成に成功しました。

岩崎氏は、「自分のようなファンド運用者は、映画監督と投資家を結びつける“通訳者”のような存在。そして“映画ファンド”の魅力は、単なる投資という枠に留まらず、エンターテイメント産業を育てる、日本文化への貢献という“夢を買う”ファンドであること。今後も投資家のため、日本文化のために“通訳者”として精進したい。」と抱負を語られました。
参加者の半数近くが、岩崎氏の著書を会場で購入したことからも、いかに魅力的なトークだったかということが伺えます。

日本のことばの力を久しぶりに学んだ90分。
百人一首が表す日本語の価値とは?

日時:
2007年12月4日(火)
スピーカー:
阿武 秀子 (フリーライター)

何となく言葉としては覚えていても、意味も、正確な詞も忘れてしまった百人一首。お正月に家族で札を取り合う姿も、すっかり昔のものとなってしまいました。

けれど学生の頃に無理やり覚えた恋の歌など、大人になってから読み直すと、しみじみした味わいがあるもの。

そのような、心から満足できる学びの時間をライブラリーメンバーと共に過ごして下さったのは阿武(あんの)秀子さん。
出版社の編集者や広告のお仕事を経て、現在は中高生に古典を教えていらっしゃいます。
プロの読書人として、「サンデー毎日」誌上でテーマに沿った本を紹介するページも好評連載中。
  −ここで取り上げられた本は、六本木ライブラリーの「本棚の整理術」コーナーで、手に取って読むこともできます。

「昔はどの家にも一組はあった百人一首は、600年にもわたる様々な歌人の歌が集められたもの。
こんなにも長く愛されてきたのは、言葉のリズムが日本人の身体感覚として身についているから。」と、華やかな江戸時代のかるたを手に取りつつ、丁寧に歌の意味や歴史を教えて下さいました。

「私も百人一首のかるたを買いたくなりました。」、「学生の頃の古文の授業が、どんなに貴重なものだったかわかりました。」等の声が参加者から聞かれた阿武さんのライブラリートークは、2008年1月18日(金)にも開催されます。ぜひ参加して、日本の古典から新鮮な驚きを得て下さい。

日本の新しいモノづくりの方向性はここにある! 「オタク文化」と「製造業」に精通する川口盛之助氏に日本の新しいモノづくりの方向性について講演頂きました。

日時:
2007年11月20日(火)
スピーカー:
川口 盛之助(アーサー・D・リトル・ジャパン(株)シニアマネージャー)

商品開発戦略のコンサルタントで、同時に漫画やアニメ、萌え系、ギャル文化に詳しい川口盛之助氏。「オタク的でギャル的な日本文化の生かし方」について、一見嘆かわしい最近の若者文化と伝統的な価値観との共通性から、日本人に普遍的な「日本ならでは」の道具観をあぶり出し、今後の日本企業のモノやコト作りの方向性をお話し頂きました。

海外から流入する80兆円のうち、ほぼ半分がハイテク産業に関わるもの。これまでの日本は、勤勉な気質を礎とした「高品質」「多機能」「使い勝手」「高い生産性」により富を蓄えてきました。しかし、これからアジアやBRICs諸国が日本の成功パターンを踏襲して猛追してきます。昨今の我が国全体の閉塞感のおおもとは、次に点火すべきエンジンが特定できていないことにあり、「オタク的モノづくり」が今後の日本の未来を拓くと力説。

明治維新から太平洋戦争期まで、欧米諸国と経済だけでなく軍事でも対抗しなければならい時代では、「男っぽさという軸」を強化してきた歴史があります。しかし、「男っぽい」歴史を経て、今度は仮名文字が発明された平安時代の再現を思わせる天下泰平の中、平成の「女の子っぽさ」は爛熟期を迎え「オタク」や「ギャル」が生まれてきたといいます。

主に日本人がこれまでに作り出してきたユニークな製品類、つまり「日本人は当たり前だと思っているものの、海外から見ると実はユニークな道具や製品」について

  • 道具の存在する意味を知る
  • 道具に魂を込められる(擬人化カルチャー)
  • 人を病みつきにさせる
  • 寸止めを狙う
  • かすがいの働きをする
  • 「恥ずかしさ」への対策になる
  • 生活の劇場化を目指す

のオタク文化をモノづくりに生かせる7つの特徴を紹介し分析した内容を具体的にお話して頂きました。

『時代は変わり、今や世界中が日本の「女の子っぽい気質」を追いかけており、文化では日本がすでに世界を大きくリードしています。モノづくりが、それに続く将来が来る』そうです。 人の感性とモノづくりの現場との間に「橋をかける」機能の重要さと、その機能が求められていることを切に感じた講演でした。

川口盛之助氏の著書:
オタクで女の子な国のものづくり』(講談社BIZ)

秋の読書セミナー・第3回 江守徹の「本を読んだら劇場へ、
舞台を観たら本を手に」を開催しました。

日時:
2007年11月12日(月)
スピーカー:
江守 徹(俳優)
共催:
アカデミーヒルズ六本木ライブラリー
早川書房/早川記念文学振興財団

俳優歴45年多くの演劇を経験され、演じる前に40回は同じ戯曲を読まれるという江守徹さん。俳優であり、脚本家、演出家、また戯曲の翻訳家でいらっしゃる江守さんから見た 『戯曲の魅力』を語っていただきました。

「ニール・サイモンI おかしな二人」の戯曲の朗読でセミナーがはじまり、一瞬にして会場が江守さんの舞台に引き込まれました。
最初に戯曲を読んだのは高校生。当時は、戯曲は文字の羅列にしか見えず正直内容がわからなかった。高校卒業後、文学座にてハムレットの演劇に出演する際に、毎日、毎日繰り返し読み、演じる為に内容を深く理解しようと努力してから次第に戯曲が面白くなってきたというエピソードが紹介されました。翻訳家が正しく翻訳する重要性を強調され、ハムレットの「To be, or not to be: that is the question.」を引用して解釈の違いについても語られました。

日本の俳優は海外の俳優に比べ、シェイクスピア公演後、声をからしてしまうことが多いそうです。理由は日本語に母音が多いからで、日本語は英語に比べ、単語によっては10倍母音を発声することになり大変なのです。という俳優ならではの苦労話も印象的でした。

また、セミナーでは『ハムレット』、『オセロ』(シェイクスピア)、『欲望という名の電車』(テネシー・ウィリアムズ)などの内容について、江守さんの解釈を紹介して頂き、それぞれの戯曲に対する江守さんの理解の深さを感じる内容でした。

戯曲は、小説とは違い読み手側に努力がいる。最初から楽しく読める戯曲があれば、それは傑作であり、そういう戯曲にはめったにお目にかかれないとの本音も…。
『戯曲は、読んでいて自分が疑問に思った部分を、苦労して本当に理解することが出来たら、ジグソウパズルがはまった時のような満足感を得られる。これが戯曲の楽しみ』と力説。

戯曲を読む楽しさと難しさ、そして戯曲の楽しみかたに気づかされたセミナーでした。

「寄生虫がいなくなったら、アトピー性皮膚炎・喘息・花粉症が急増!!」
藤田紘一郎氏(カイチュウ&ウンコ博士)×佐藤卓氏(グラフィックデザイナー)異色の対談は、“目からうろこ”のトークが続出。

日時:
2007年11月13日(火)
スピーカー:
藤田 紘一郎(カイチュウ&ウンコ博士/東京医科歯科大学名誉教授)
佐藤 卓(グラフィックデザイナー)

2007年11月13日にアカデミーヒルズにて、“藤田紘一郎×佐藤卓トークショー「カイチュウ&ウンコ博士に水についてお聞きしてみます」”が開催されました。

藤田紘一郎氏は、「寄生虫博士のおさらい生物学」(講談社 2007/7)、「ミネラルウォーター処方箋」(日東書院本社 2007/6)、「ウッふん」(講談社 2006/8)、「ウンココロ〜しあわせウンコ生活のススメ」(実業之日本社 2005/4)など多くの著書を出版されており、寄生虫学、熱帯病学、感染免疫学がご専門の東京医科歯科大学の名誉教授。

佐藤卓氏は、「ニッカ・ピュアモルト」の商品開発、「ロッテ・ミントガムシリーズ」「ロッテ・キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」などの商品デザイン、国立科学博物館や金沢21世紀美術館、首都大学東京などのビジュアル・アイデンティティーデザインを手がけてこられたグラフィックデザイナー。

全く違う分野のお二人をつなげた言葉が“water”。佐藤卓氏は、現在開催中の21_21 DESIGN SIGHT EXHIBITION 2 “water”のディレクションをされており、「水は根源的であり自然界、もちろん人間の生活にも欠かすことが出来ない大切なモノ」と考えていらっしゃいます。その“水”の専門家である藤田紘一郎氏とのトークショーがこの度、実現しました。

トークには様々なキーワードが出てきました。
「寄生虫」 「カイチュウ」 「サナダ虫」 
「きたない」 「くさい」 「うんこ」
「健康」 「おしっこ」 「水」・・・・

寄生虫は30億年前から存在しており、その中でもカイチュウは日本ではポピュラーな存在でした。しかし寄生虫の感染率が、1950年の62%から1965年には5%まで減少。その結果、「アトピー性皮膚炎・喘息・花粉症」が増えてきたそうです。
また、1日当たりの“ウンコ”の量が以前に比べて半減し、ビフィズス菌も減っているとのこと。体内にビフィズス菌が少ないお母さんから生まれた赤ちゃんはアトピー性皮膚炎にかかりやすいそうです。

そして、藤田先生は寄生虫の研究をするために、自ら幼虫を飲んで、ご自身の体内でサナダ虫を育て実験したお話に会場は大爆笑。寿命が3年のサナダ虫を5匹ほど育てられ、各々には名前があったそうです。一番大きく育った「キヨミちゃん」は、10m以上にもなり、時々外に出たがって大変だったことや、5代目のサナダ虫の「マサミちゃん」が、日本で最後のサナダ虫だったなど、会場は笑いの渦に巻き込まれました。

最後に藤田先生は、
「人間を構成している細胞は、1万年前から変わっていないにもかかわらず、人間の生活環境は20世紀後半に効率化を重視するあまり大きく変わった。その結果、自然界からもらっていた大切なものまで捨ててしまったようです。」と、21世紀を生きる我々に、生活を見つめる大きな機会を提供してくださいました。

このイベントは、21_21 DESIGN SIGHT EXHIBITION 2 “water”×ABCコラボレーション企画の1つとして開催されました。今後のイベントの詳細はこちら

イギリス人のブラックユーモア 〜イギリス人の笑いのツボは日本人となぜ違う〜

日時:
2007年9月21日(金)
スピーカー:
宮 利行(慶應義塾大学文学部教授)

今回はイギリスのブラックユーモアについて、英米での経験豊富で、現地にて、都度、ユーモアを駆使する英語表現に感心させられているという宮氏にお話しいただきました。

「英米の政治家はスピーチライターを抱えていて、日夜苦労して面白い演説原稿を書く、それに比べると、日本の国会での演説や質疑を見ると、議員はなんらレトリックやユーモアを用いていないように見える」という指摘からトークは始まりました。

マーガレットサッチャー元首相、小池百合子元環境大臣などの名スピーチを分析しジョークの要素を検証、イギリスの代表的なコメディグループ『モンティ・パイソン』のビデオ上映及び解説、このグループが大変なエリート集団であることなど、様々な視点からブラックユーモアをわかり易い解説を通してご紹介いただきました。

ブラックユーモアの奥深さは、文化・芸術など幅広い豊富な知識・教養があればあるほど楽しく、発言者の本当の意図を汲み取れる内容であるといいます。
あるレベルの知識・教養を共有していることを前提に話し、人を笑わせることで、知識・教養をキラリと光らせるジョーク。それがブラックユーモアの魅力。

良いブラックユーモアをつくる要素として

  • メタファーを活用する
  • 文化的なことばの内容を含める
  • 自分を自虐的につかいより引き立たせる

ことが重要であるそうです。

宮先生のイギリスでの豊富な生活経験をもとにブラックユーモアの作り方からジョークを使いこなす人物まで紹介頂き、新たな視点に気づかされ知識・教養を増やしそれを活かしたユーモアづくりを試したくなった内容でした。

「問題解決のために“整理術”は欠かせない」
佐藤可士和氏が『佐藤可士和の超整理術』の刊行記念トークショーで、
仕事の極意を語りました。

日時:
2007年11月1日(木)
スピーカー:
佐藤 可士和(アートディレクター)
佐藤 悦子(サムライ マネジャー)

2007年11月1日にアカデミーヒルズにて、『 佐藤可士和の超整理術』・『SAMURAI佐藤可士和のつくり方』刊行記念トークショー(主催:青山ブックセンター)が開催されました。

アートディレクターの佐藤可士和氏は、国立新美術館のサイン計画ユニクロのNYグローバル旗艦店のクリエイティブディレクション、最近では日本郵政株式会社が販売する2008年年賀葉書のデザインSUIT SELECT のブランドリニューアルなどを手掛け、新しい視点と強力なビジュアル開発力で多方面より高い評価を得ています。何故そのような素晴らしい仕事(作品)を次々に創ることができるのでしょうか?そのキーワードは、“整理術”だったのです。
「毎日、情報をアップデート・チューニングし続けることが重要、言い換えると、いつも頭の体操(考える)を続けていること。例えば、仕事中に机の上にあるデザイン案はいつも2枚、新しい案ができると既存の案とどちらが良いか“二者択一”で決める。そして残らなかった1枚はすぐにシュレッター。このように莫大な情報量が止まることなく流れている状態」。“整理術”について具体的に説明されました。著書では、「空間」・「情報」・「思考」の3レベルに分けて各々の“整理術”が紹介されています。
そして「今後は、自分が想像していない、見えていないことを実現させ、社会にインパクトを与えたい」と抱負を語られました。

そして佐藤可士和氏が2000年に設立したクリエイティブスタジオ「サムライ」のマネジャーであり、妻である佐藤悦子氏にバトンタッチ。
「サムライという1つのプロジェクトをいかにブランディングするか、アートディレクターという仕事をいかにメジャーするか、そして、いかに社会へインパクトを与えるか、そのためには、作品だけではなく佐藤可士和自身がメディアに出ることも重要だと考える」と、マネジャーとしてのミッション及び、「今後の展望として、見たことがないものを見たい。それを実現させるために、クリエイション以外の領域が自分の仕事だと考えている」と抱負を語っていただきました。

会場からは、「夫婦で一緒に仕事をするとマイナスの面もあるのではないか?」など様々な質問が出ました。そして最後はお二人によるサイン会も行われ、盛沢山の内容のイベントでした。

「現代の地図トーク:世界の『ミウラ折り』の世界?!」にて
ミウラ折り発明者の三浦先生に登壇頂きました

日時:
2007年10月12日(金)
ゲスト:
三浦 公亮(東京大学名誉教授/元東京大学航空宇宙研究所/日本国際地図学会評議委員)
モデレーター:
太田 弘(慶応義塾教諭/日本国際地図学会常任委員)

ミウラ折りの地図キリンのチューハイ缶に応用されている世界の『Miura Ori』。
物の壊れ方の法則性を科学的に分析発見し、折り方を発想していった開発経緯や、NASAのソーラーパネルなど宇宙技術への応用の可能性をお話頂きました。

「円柱形の紙の筒をクシャクシャにした時、法則性があるのをお気づきですか?」

日常何気ない出来事に思われる「物の壊れ方」からその法則性を分析発見し、突き詰めて開発した折り方、それが世界の『ミウラ折り』!

壊れたものを平面に広げると、凸(山折り)と凹(谷折り)に規則性があり、ひし形がその凸と凹を仲介する法則があります。 お持ち頂いたPCのCGを駆使した表現で、ミウラ折りを分りやすく説明して頂きました。

ミウラ折りは、紙を開くとき山折り谷折りの方向が一定しているため折りたたまれた紙の角に付加が少なく、宇宙の太陽パネルへの応用が検討されています。
また、この規則性を応用すると強度が強化する物体を作ることができ、NASA(アメリカ航空宇宙局)にて高速飛行体の胴体への導入も研究されており、その実用版がキリンのチューハイ缶となります。

三浦先生は元々宇宙構造物工学が専門で、宇宙にどのような構造物が良いかを研究。本来の専門と関連して、かたちの科学、折紙の数理、地図学に深くかかわり、数理に基礎を置くデザインも提唱されています。

公演中、実際に、三浦先生にミウラ折りを教えて頂き、参加者全員でミウラ折りを実践しました。
実践中に三浦先生が参加者を回って、ミウラ折りを教えて下さる姿は大変印象的でした。

デジタル化が進む地図世界でもアナログの紙地図を再認識される重要な切り口になっています。今後地図やアルミ缶など様々なところで出会う機会がでてくる発明のお話、日常で出会う機会が楽しみな気分になった講演でした。

ミウラ折りの地図等を商品化してる会社をご紹介します。
株式会社オルパ

現代のビジネスパースンに不可欠な「意思決定」を、
話題のベストセラー『定量分析 実践講座』の著者から直接学ぶワークショップを開催 !

「日本企業の現場の社員は、本当に一生懸命働いている。しかしそもそも、上層部が決めている"現場はこれをするべきだ"という指示はどのような意思決定によるものなのだろうか。
意思決定自体が正しかったかどうかということは、どのようにすればわかるのだろう…?」

このような問いかけから始まったのは、ベストセラー『定量分析 実践講座−ケースで学ぶ意思決定の手法』の著者、福澤英弘さんから、直接、意思決定を学ぶワークショップ。本の内容を徹底的に学ぶことのできる、グループディスカッションと発表を基本とした実践セミナーです。

"意思決定"といわれると、何か難しい、遠い世界のことだと思われがちです。
けれど実は、日常生活の中で「今日は傘を持ってでかけるべき? 」と考えて決めることさえも "意思決定"そのもの。
私たちの毎日は、"意思決定"の積み重ねなのです。ましてビジネスの世界では、ひとりひとりの意思決定が、企業の利益や多くの人々の生活に多大な影響を与えています。

だとしたら、できるだけきちんとした、合理的な意思決定の仕方を学びたいと思いませんか? 意思決定には定量分析という「定石」があるのです。

日本を代表する都市銀行、戦略コンサルタント・ファーム等を経て、株式会社グロービスの立ち上げからCFO、研修部門の責任者として活躍されてきた福澤英弘さんは、実は元ライブラリーメンバー。丁寧なご指導により、参加メンバーは、5人づつに分けられたチームで、活発な議論に熱中してしまいました。

電卓を片手に簡単な練習問題に取り組んでいるだけで、参加者全員が、いかに自分はモノを考えていたなかったのか、深く日頃を省みてしまうほど、心に染み入る90分。合理的な判断と、感情、価値観といったことも考えさせられてしまいました。

今回の実践セミナーのエッセンスは、『定量分析 実践講座−ケースで学ぶ意思決定の手法』に詳しく書かれています。ぜひご覧下さいね。

秋の読書セミナー・第1回「今宵、ハードボイルドを語ろう」を開催しました

日時:
2007年10月2日
スピーカー:
小鷹信光氏(翻訳家・評論家・作家)、原りょう氏(作家)、山本博氏(弁護士)

2007年10月2日、秋の読書セミナー(全3回シリーズ)の第1回は、ハードボイルド小説で活躍されている作家、小鷹信光氏(翻訳家・評論家・作家)、原りょう氏(作家)、山本博氏(弁護士)の3名にお越し頂きハードボイルドの醍醐味、面白さを語って頂きました。

活躍中の作家が一堂に集まるセミナーのため、会場であるアカデミーヒルズ49階オーディリアムは満席となりました。

今年、日本推理作家協会賞を受賞した小鷹氏の「私のハードボイルド〜固茹で玉子の戦後史」の感想で、原りょう氏が「『ハードボイルドとは?』と聞かれた際、今後、私はこの本を読むよう薦めます。このような本が出版され毎回説明する必要がなくなり大変助かります。」と直接、小鷹氏に感謝の意を伝える場面も・・・。

また、「海外ミステリーの作家の特徴や魅力」のお話では、レイモンド・チャンドラー、ジェ−ムズ・クラムリー、ダシール・ハメットなどの作家が紹介され、実際に会った際のエピソードが紹介され、満席の会場では身を乗り出して聞き入る方もいらっしゃいました。 その他、「翻訳の難しさ」、「一人称一視点で書く難しさ」など、日々の翻訳家、作家の執筆活動の舞台裏についても語って頂きました。

今回のセミナーの詳細は、早川書房の『ミステリが読みたい!2008年版』(2007年11月下旬予定)で発表される予定です。

是非、この秋、ハードボイルド小説に浸ってみてはいかがでしょうか。

<今後の六本木ライブラリー「秋の読書セミナー」シリーズのご案内>
第2回「作家の生活と発想の原点」
開催日:2007年10月17日(水)19:00〜20:30
スピーカー:楡 周平(小説家)
第3回「江守徹の『本を読んだら劇場へ、舞台を観たら本を手に』」
開催日:2007年11月12日(月)19:00〜20:30
スピーカー:江守 徹(文学座)
アカデミーヒルズ六本木ライブラリー早川書房/早川記念文学振興財団 共催

“小説(フィクション)”をテーマにした「秋の読書セミナー」を3回シリーズで開催!

日時:
第1回 2007年10月2日(火)19:00〜20:30
第2回 2007年10月17日(水)19:00〜20:30
第3回 2007年11月12日(月)19:00〜20:30
スピーカー:
小鷹 信光(ハードボイルド評論家)、原 りょう(小説家)、山本 博(弁護士)、楡 周平(小説家)、江守 徹(俳優)

秋は読書の季節です。六本木ライブラリーでは、読書の季節に合わせて「秋の読書セミナー」(3回シリーズ)を企画しました。テーマは“フィクション”。フィクションの様々な側面にフォーカスして、フィクションの醍醐味に迫ります。セミナーに参加して、“秋の夜長の読書”の楽しみ方を広げてみませんか。

第1回「今宵、ハードボイルドを語ろう」
【鼎談 小鷹 信光×原 りょう×山本 博】
ハードボイルドの真髄とは?海外ミステリーの魅力とは?
豊富な実体験にもとづく魅力あるトークを繰り広げます。
第2回「作家の生活と発想の原点」
【スピーカー:楡 周平】
「フェイク」、「無限連鎖」、「ラストワンマイル」、「異端の大義」など次々にヒット作品を出版している作家・楡周平氏に、“作家業”の意外な実態を織り込みながら、楡氏の世界観を語っていただきます。
第3回「江守徹の『本を読んだら劇場へ、舞台を観たら本を手に』」
【スピーカー:江守 徹】
一般的に読みにくいとされる「戯曲」の魅力に迫ります。「戯曲は、“想像力”だけでなく“創造力”で読むと面白い?」など、ちょっと型破りな戯曲の読み方をご紹介します。

秋の読書セミナー」の詳細

知識情報社会の生活空間〜頭のよい子が育つ家〜

日時:
2007年9月25日
スピーカー:
渡邊朗子氏
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別研究准教授
株式会社 渡邊建築総合研究所 代表

知識や情報が主役となる社会では、学習の場、仕事場、介護の場など、住空間の役割が大きく増大します。今回は、有名中学合格者の自宅調査を基に渡邊さんが書かれた「頭がよい子が育つ家」の事例と考察にも触れながら、具体的な住宅の設計事例を含めて、これからの住宅のあり方についてお話頂きました。

住宅は今後、学習の場、仕事の場、医療介護の場と担う役割が今まで以上に広がるものと予想されます。自宅調査を基に渡邊さんが確信を持たれたことは、「家庭でのコミュニケーション」が重要であることです。家族の気配が感じる距離、5感のコミュニケーションを育む住居、脱LDK(役割による仕切がない空間造り)、など図面もあわせて具体的にコミュニケーションを活性化させる空間について紹介頂きました。
凶悪犯罪者の家の間取りの紹介もあり、いかに家族とのコミュニケーションが取りづらい環境で育ったかも解説頂きました。

コミュニケーションを活性化させるには、キッチンとダイニングをつなげる間取りにすることが大切だそうです。

「家づくりは、人づくり」

  • 家族のアンカースペースとしてのハブ
  • 未完成の家でよく家族と一緒に徐々に完成させていく
  • 家族のストーリーを創る家
  • 頭と体のバランスを大切にする
  • 家族が一緒に成長し学び、家族が愛を育み幸せになる家

の実現が大切のようです。

また、海外の芸術家の家の事例、昔の家、未来の家など様々な切り口で、解説して頂きました。

参加者は、家族の信頼を深める空間づくりの奥深さとオフィスのレイアウトづくりにも応用できることにも気づかれたようでした。

「真の国際人になるために」

日時:
2007年7月31日
スピーカー:
内海善雄氏(株式会社トヨタIT開発センター 最高顧問)

情報通信分野の国際ルールを作る国連専門機関、国際電気通信連合(ITU)のトップを8年間務められた内海善雄氏をお招きして、2007年7月31日にライブラリートークを開催しました。テーマは「真の国際人になるために」。

内海氏はご自身の経験をもとに、昨年10月に「国連専門機関の事務総局長が“勝つ”ための国際交渉術教えます!」という書籍を出版されました。これは、「国際社会では日本流の協調主義が通用しない国際社会のスタンダードがあり、それに則って行動しなければ相手にされない」というご自身の経験を、一人でも多くの方に伝えたいという思いがきっかけになったそうです。

そしてライブラリートークでは、

  • 日本で「根回し」と言えば、自分の意見に同調してくれる人に事前に知らせることをいうが、国際社会では、自分の意見に反対する人のところへ行き、説得することが常識。
  • 日本人は国際社会のスタンダードから外れており、“ユニークな日本人”と思われていることを理解し自覚すべき。
  • 相手の行動パターンを理解して、自分の行動パターンを変えなければならない。

など、「目からうろこ」の話が飛び出しました。

参加者からの「“和をもって尊しとなす”など日本文化は素晴らしい面も沢山あるが、それを否定しなければならないのか?」という質問に対して、内海氏は「日本文化の素晴らしいところは大切にしていくべきだと考える。ただそれは国際社会では通用しないことを理解して、モードを切り替えることが必要。私も日本語と英語を話すときでは人格が変わる。日本語で“好きです”なんて言えないが、“I like you”や“I miss you”なら平気で言える。」と、エピソードを交えてご回答いただきました。

最後に内海氏は「国際社会は性悪説の世界、性悪になる必要はないが、性悪説に基づいて行動すること、モードを切り替えることが必要」と力説されました。長期にわたり国際機関のトップを務めた日本人はごく少数ですが、その内海氏ご自身のご経験からお話しいただいたトークは、参加者の発想を180度転換させるような、非常に現実的で重みのある内容でした。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

『25の目標』プロジェクト・マネジメントを生活に応用する!

日時:
2007年7月27日
スピーカー:
中西全二氏(スマートビジョン株式会社 代表取締役社長)

死ぬまでに達成すべき25の目標」(PHP研究所2006/12出版)の著者である中西全二氏をお招きして、2007年8月10日に「プロジェクト・マネジメントを生活に応用する!」というテーマでライブラリートークを開催しました。

“プロジェクト・マネジメント”と聞けば、仕事の進め方の手法だと多くの方が思われことでしょう。ちょっと発想を変えてみて、“人生”を大きなプロジェクトとして捉えるならば、このプロジェクト・マネジメントの手法を人生に応用できるのではないでしょうか。このような発想から中西氏は上記の書籍を執筆されました。

次に、「何故“25”なのか?」という素朴な疑問が沸いてくるのではないでしょうか。中西氏によると、「5つあげることは容易い。でも25個は大変。その過程でブレイクスルーが起き、自分のやりたいものが見えてくるはず。」とコメント。

そして目標を決めるときに要点は以下6点。

  1. Documented⇒文書化する
  2. Specific⇒具体的に
  3. Measurable⇒測定可能に
  4. Aggressive+Achievable⇒十分に高くかつ、自分の責任が取れる範囲で
  5. Relevant⇒自分の価値感にマッチする
  6. Time-Limited⇒期限を決める

また、チャールズ・スウィンドル氏の言葉を引用して、我々の「取り組む姿勢」の大切さについてのお話もありました。「自分の姿勢は、その日その日、私たちは自分で選択することができる。私たちは過去は変えられないし、他人の言動も変えられない。どうしても避けられないことがあることも事実だ。私たちにできることは、演奏可能な一本の弦で音楽を奏でることであり、それは自分の姿勢を選択することだ。」(訳:中嶋秀隆氏)

ライブラリートークの最後では、参加したメンバーは「自分の25の目標」を書き出すアクティビティを行いました。どんな目標を設定したのでしょうか?「夏休みを利用して、じっくりと考えてみたい」と、コメントされたメンバーもいらっしゃいました。自分の人生について考えるきっかけとなったライブラリートークでした。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

「我輩はビールである」〜ビールをおいしくのむ講座〜

日時:
2007年7月25日
スピーカー:
アサヒビール(株)お客様生活文化研究所

7月25日の東京は、まだ梅雨は明けていませんでしたが蒸し暑い1日でした。その日に開催したライブラリートークのテーマは、『吾輩はビールである』〜おいしくビールをのむ講座〜。ライブラリートーク終了後のハッピーアワーでは、参加者全員でビールをおいしくいただきました。

この度のライブラリートークは、ただビールをおいしく飲むだけではなく、ビールの歴史、原材料や製造方法、文化的背景などビールについて幅広く知って、楽しんでいただくために、アサヒビール(株)お客様生活文化研究所の企画・協力により実現しました。

ビールは5〜7,000年の歴史があり、「ハムラビ法典」にもビールの取締りについての記載があったそうです。また日本へ伝わったのは19世紀。戦後の高度経済成長期に電気冷蔵庫が普及したことにより、ビールの消費量も急激に伸びたそうです。
ビールについての知識を深めた後は、参加者全員が待ちに待った、おいしくビールを飲むための実演。まず、スタッフの方にお手本を見せていただき、全員がチャレンジ。上手く泡だった人も、失敗した人も、最後は「乾杯!!」と、アサヒスーパードライを一口。暑さを忘れた瞬間でした。

セミナー形式のライブラリートークとは違った雰囲気で、参加したメンバーは暑い夏の夜を、楽しく過ごしました。

アサヒビール(株)お客様生活文化研究所では、「もっともっとビールの楽しみを知ってもらいたい」という願いのもと、『吾輩はビールである』の出版を企画され、この度のライブラリートークでも一部をご紹介いただきました。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

「感じることば」

日時:
2007年7月18日
スピーカー:
黒川伊保子氏(株式会社感性リサーチ代表取締役/感性アナリスト/随筆家)

2007年7月18日に開催したライブラリートークのテーマは「感じることば」。スピーカーの黒川伊保子さんが、我々を新しいことばの世界へ導いてくださいました。
黒川さんは、2004年に語感分析法「サブリミナル・インプレッション」を開発し、マーケティングの分野に“音のサブリミナル効果”を導入した感性分析の第一人者です。

最初のお話は、我々はことばの意味を知るよりも早く、ことばの音を感じて成長している、というお話。
「人間は、妊娠6週間目の胎児で既に、お母さんの胎教の音を感じている可能性がある。」
「赤ちゃんにとってMの音は特別な存在。お母さんのおっぱいを吸うときの口の動きはMの音、世界の多くの言語はお母さんを意味することばはMの音で始まる。」というお話に、参加メンバーより驚きの声。
その結果、「M音」に対して我々は、授乳期の甘く満ち足りたイメージを喚起されるので、甘くコクのある飲み物のネーミングにM音を使うと、M音のイメージと商品がマッチして消費者に気持ち良い音として伝わる、これが“音のサブリミナル効果”。

次に、“音のサブリミナ効果” のキーとしての擬音・擬態語のお話。
サラサラ・スルスル・ソロソロ:S音⇒すべりのよいS音は気体をイメージする語感
カラカラ・クルクル・コロコロ:K音⇒かたいK音は固体をイメージする語感
タラタラ・ツルツル・トロトロ:T音⇒とろみのあるT音は液体をイメージする語感
なんとなく聞いていた擬音・擬態語のからくりを紐といてもらい、参加メンバーより驚きの声。

黒川さんのお話をお聞きして、今まで無意識に感じていたことばのイメージ、そのイメージは「ことばの意味」からではなく、「ことばの音」から感じていたことを知った参加メンバーは、黒川さんのお話に、何度も何度も驚きの声をあげていました。

参加したメンバーからは、

  • ことばの持つ“力”について考えさせられる興味深い内容で楽しかった。
  • 非常にユニークな研究で、「目からうろこ」の話ばかりでした。言霊ということばを思い出さずにはいられないと感じました。
  • とてもワクワクするお話で、沢山の「気づき」を与えてくれた。
    などの感想をいただき、大満足のライブラリートークでした。
【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

「アンティークで巡る フランスの旅」

日時:
2007年7月13日
スピーカー:
石澤季里氏(アンティーク・エデュケーション代表、ジャーナリスト)

「自分の生まれ育った土地と伝統を愛し、誇りを持ってそれを後世に伝えていきたいというフランス人の国民性が、肌で理解できるようになりました。」

フランスの、人と文化に詳しい石澤季里さん(アンティーク・エデュケーション代表、ジャーナリスト)は、フランスで暮らし、アンティークを訪ねる旅をしながら、そのようなことに気づくようになったと言います。

まだまだアンティークを「お宝」として特別視してしまいがちな、私たち日本人と比べると、ごくごく普通の庶民でも、日々の生活の中で使ってきた古いもの(美術工藝品といわれるレベルものでなくとも)を、深く愛し、残していこうというフランスの人々の強い気概に心打たれたという石澤さん。

大学在学中から人気女性雑誌の記者を務め、フランス料理の研究のために渡仏してブルターニュのお城に住んでいた石澤さんは、ジャーナリストとして著名な雑誌に寄稿しつつ、パリのアンティーク鑑定士養成学校を修了した後、アンティークの家具・アクセサリー・食器から、旅、食文化、ヨーロッパの美について学べる学校を東京に開きました。

個性の強いアンティークを手に取ってライブラリーメンバーに披露して頂きながら、「こういうものを好きじゃないと言う方も多いと思うのですけれど、私は好きなんです。そんなふうに、『あなたはこれが好きじゃないけれど、私は好きなの』と言えるくらい、自分自身の趣味を見つけていくことがアンティークの楽しみ方の第一歩。好きなものをもっと知りたいと思って勉強していくと、いろいろ世界が広がるんですよ。」と、にこやかに微笑みます。

近著『フランスの骨董市を行く!』(角川書店)の裏話を含め、専門家ならではのアンティーク知識と、知る人ぞ知るフランスの旅のお薦めホテルやレストランのお話もお伝え頂いていると、まさにサロンのような趣深い時間が流れていきます。

美味しいものを食べ、素晴らしい景色を眺めつつ、地元の人々と触れ合う田舎の骨董市めぐりの旅がどんなに楽しいかを教えて頂きました。

六本木ライブラリーのコア・エントランス展示ケースでは、8月9日(木)まで、今回のライブラリートークでご紹介頂いたものを含めたフランスのアンティークを、地方ごとに紹介しています。また、カラー写真も美しい『フランスの骨董市を行く!』は、ライブラリー・カウンターで販売中(ライブラリーメンバーの方は定価の10%割引)。どうぞお楽しみ下さい。

「地球観測の新時代」

日時:
2007年7月10日
スピーカー:
鈴木明子氏(宇宙航空研究開発機構 衛星利用推進センター主任)
モデレーター:
芳尾太郎氏(日経ナショナルジオグラフィック社)

地球観測衛星「だいち」の打上げ映像からスタートしたライブラリートーク、TVのニュース番組で見る映像とは迫力が違い、参加したライブラリーメンバーは、最初から映像に釘付けになりました。
2007年7月10日に開催したライブラリートークは、JAXA衛星利用推進センターの鈴木明子氏と、ナショナルジオグラフィック編集者の芳尾太郎氏に、「地球観測の新時代」と題してお話いただきました。
2006年1月24日に打上げられた「だいち」は、高度約700キロメートルに位置し、100分で地球を一周し、毎日約6,000シーンの映像を地上に送ってきているそうです。次々に写し出される映像に、「ウァー凄い!」という感嘆の声を発しながら、我々の知らなかった地球の素顔に驚きそして、楽しみました。

【ご紹介いただいた映像は・・・】
  • シベリアの無数の湖沼:ロシアのサハ共和国のコルイマ低地で夏季に氷が溶けて発生する無数の湖沼
  • サウジアラビアの円形農場:地下水をくみ上げて小麦などを栽培する円形農場。
  • ドバイの人工島:4,000軒の高級別荘が立ち並ぶ、海に突き出している人工島。
  • ガンジス川河口のマングローブ林:ガンジス川に広がる世界最大のマングローブ林。

そして、オホーツク海〜北海道〜東北地方〜関東地方〜小笠原諸島までの映像を「だいち」と同じスピードの動画など。

しかし、「地球温暖化の影響で大きく後退している氷河」や、「プランクトンが異常発生している海」などの映像は、環境問題を真剣に考えることの重要性にも気付かせてくれました。

「だいち」からの映像は、地形図の作成や、世界各地で発生する自然災害の復旧活動など、様々な分野で役立っているそうです。

「だいち」から送られてきた映像は、ALOS解析研究プロジェクトページでご覧いただくことができます。そして、日経ナショナルジオグラフィック社から出版されている「だいちの目」では、3Dメガネで立体画像を楽しむこともできます。

日本の政治・外交シリーズ 「日本の文化論」〜美しい国とは〜

日時:
2007年7月3日
スピーカー:
ジェラルド・カーティス氏(コロンビア大学教授)

7月3日に開催したカーティス教授のライブラリートークのテーマは「日本の文化論〜美しい国とは〜」。しかし参加したメンバーの最大の興味は、7/29の参議院議員選挙。まず、参議院議員選挙の行方についてカーティス教授にお話いただきました。「唯一の被爆国である日本は、普通の国にはなれない。安倍内閣に緊張感がないことが全ての原因である」と、内閣の支持率低下を指摘。「今回の参議院議員選挙はアメリカの中間選挙と同じ位置付け。現政権への“OK or NG”という意味合いが強いだろう。自民党が負けると、各政党が動き始め、勢力図に変化が出る可能性もある。」とカーティス教授はコメント。

そして本題へ。

「安倍首相は“美しい国をつくりあげる”と表現するが、日本は既に多くの美しい点があり、その美しいところをいかに守るか、守るために何をなすべきかをもっと考えるべきだ。」と、40年間、日本を研究されてきたカーティス教授は主張されます。日本の美しい点は、第一は、「日本語」。漢字・ひらがな・カタカナを混合して使う洗練され魅力的な言葉。 第二は、「清潔さ」。日本ほど清潔な国はない。その他に、共同体意識が強く「温かい人間関係」を築き上げている点、「礼儀正しさ」、「謙虚さ」など日本の美しいところは枚挙に暇がないと。

参加したメンバーからは、日本人である我々が気付いていない点を、カーティス教授に「美しい」と言われて、“驚き”と“嬉しさ”があったという感想もあがっていました。

昨年も3回開催、今年も5月から3回シリーズで開催したカーティス教授のライブラリートークも今年は今回で終了。来年を楽しみにしているライブラリーメンバーも多数いらっしゃいました。昨年は小泉内閣、今年は安倍内閣に鋭い意見をしてくださったカーティス教授ですが、来年は一体どんな話題のトークになるのか、今から楽しみです。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するセミナーです。

世界級キャリアの作り方 「表現力・時感力」を鍛えましょう

日時:
2007年6月28日
スピーカー:
石倉洋子氏(一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授)

先日の第1回「世界級キャリアのつくり方」では、「日本国内だけでしか通用しないシステム/ルール」と「世界共通のシステム/ルール」を参加者全員で数えあげました。その結果気づいたことは、基本的な価値観は変わらなくとも、日本と海外とでは文化や慣習に基づくシステムやルールが随分違うということ。
あたり前といえばあたり前ですが、私たちが日頃の生活でなんとなく従っている日本の保守本流のやり方は、世界どこへ行っても通用するものではないのだ――。

そのような、「知識として知ってはいるけれど、よくはわかっていない、実行できていない」ことを、“身体感覚”にまで落とし込んで深く実感できる、「世界級キャリアのつくり方」シリーズ。書籍「世界級キャリアのつくり方」をベースに、本に書かれた「5つの力」を、参加者が実際に自分のものとするための、全員参加型ワークショップ・セミナーです。

日本人女性で初めて、米ハーバード大学大学院でDBA(MBAの上位博士課程)を取得した石倉さんは、外資系経営コンサルタント、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、一橋大学大学院国際企業戦略経営科で戦略論を教えていらしゃいます。ダボス会議等での活躍で知られる「国際派」ですが、日本のトップ企業へのコンサルティングや政府関連の役職の経験から、日本の「独自ルール」の現実にも深い経験をお持ちです。

その石倉教授の指導で、参加者各自で短いエッセイを読んだ後、グループに分かれて「一番印象に残ったことは何か?」を話し合ってみました。すると驚いたことに!全員がまったくバラバラの受け取り方をしているのに気づきます。「筆者の言いたいことはコレに決まっているのに、何で他のことを考えるのか!」と、各人がびっくりしたところから、なぜ人は、同じものを読んでも違うメッセージを受取るのかを考えてみると、「表現力」の基礎になるものが見えてきます。

そして表現力を鍛えるためにはとにかく「やってみる」。「やってみる」ためには「やらなければいけないことのハードルを低くする」。これは本当は何を意味しているのか?カルチャーショックという言葉では言い表せないほど、“脳天を突き抜けるような理解”を得ることができたのは、出席した人たちだけの大特典。

この「世界級キャリアのつくり方」シリーズは7月24日(火)19:15〜20:45が最終回。ライブラリーメンバーの方は事務局からの募集開始のお知らせをお待ち下さいね!

「松山真之助さんと本を嗜む会」

日時:
2007年6月20日
スピーカー:
松山真之助氏(webook編集長、ライブラリー会員)

「初めて会った人ばかりなのに、こんなにも楽しい時間が過ごせるなんて !」と驚く人、「ふだんの仕事では使わない部分の脳を、今日は久しぶりに使った感じがする」と、手元のPOPカードをしみじみ見入るライブラリー・メンバー。

「松山真之助さんと本を嗜む会」は、参加者全員がそれぞれ好きな本を紹介し、書店で見かける手書きの本のPOP広告を描いてみるという、エキサイティングなワークショップになりました。

様々な本が並ぶ六本木ライブラリーの17,000冊の蔵書のうち、メンバーにもっとも人気のある本といえば、松山真之助さんが選んだ本のコーナー。大手企業グループの要職にもあるスーパー・サラリーマン、松山さんが、早朝4時に起きて毎日配信する書評メールマガジン、webook of the dayで取り上げた本などを、まとめてライブラリー・アレイに展示しているコーナーです。
ビジネスや自己啓発の本も多いのですが、絵本や環境に関する本も多く、ほんとうに様々。けれど松山さんご本人が手ずから選ぶテイストによって峻別されている、セレクトショップのような本棚です。最新の書籍がピックアップされていることもあり、いつもメンバーの姿が絶えない、「本の動く」コーナーなのです。

この松山さんと一緒に、自分の好きな本を他のライブラリーメンバーの皆に紹介するというのが、「松山真之助さんと本を嗜む会」。2007年6月20日(水)の夜に六本木ヒルズ49階のライブラリーにて開催されました。

7名程のグループに分かれ、各自2分でサッと自己紹介とお薦め本について話した後、マンダラート(って何だかわかります?)でグループ名を決めました。プレゼンしたり、ひとりひとり、色サインペンでPOPを描いてみたり、会社や学校と関係のない、個人の時間が流れていきます。
席を立って全員の作品を見に行っては、「面白かった!」作品に○をつけたりするのも面白かった!

−ここで松山さんが言ったのは、「一番たくさん○をもらった人がエライんじゃないです。人にたくさん○をあげられる人は幸せですよね」ということ。ふむふむ…。

見知らぬ人と知り合いになれて、本の話ができて。
自分には、ふだん使わないけれどデザイン・センスぽいものもあるんだ(/ないんだ)なあと思ったり。
他のライブラリーメンバーの発言や作品に考えさせられてしまったりしながら、とっても楽しかった!と心から言えるなんて、そうあることではありません。

「組織を離れた個人」としての学びの時間は、あまりにも楽しく過ぎていきました。

日本の政治・外交シリーズ 「日本型政党政治の行方」

日時:
2007年6月15日
スピーカー:
ジェラルド・カーティス氏(コロンビア大学教授)

6月15日(金)に、「日本型政党政治の行方」というテーマで、カーティス教授(コロンビア大学)のライブラリートークを開催いたしました。カーティス教授のライブラリートークは、日本の外交をテーマに開催した5月に引き続き、2回目になります。

現在の日本の政治について、「民主政治には権力に対する“チェック・アンド・バランス”の機能が必要。55年体制下の自民党には派閥による主流派、非主流派の対立、党の政務調査会、総務会などの機関を通さないと法案が作れないシステムになっており、“チェック・アンド・バランス”が機能していたが、小選挙区制の導入により崩れてしまった。二大政党政治ではいつも政権が変わる可能性があるので、野党による“チェック・アンド・バランス”が機能するが、今の日本はそのような状況にはなく、“チェック・アンド・バランス”が働かないため政治に緊張感がない。」と厳しく評価。

また、戦後の日本の首相は「がんばらないと日本がダメになる」という考え方だったが、小泉前首相は「がんばれば必ず良くなる」という前向きなメッセージを発したからこそ人気が高かった。しかし安倍首相は将来に向けて希望を与えるメッセージが発信できていないことが支持率低迷の要因で、バラク・オバマ上院議員などアメリカの大統領選挙の候補者たちが前向きなメッセージを発信しているのとは対照的だとカーティス教授は分析。

そしてアメリカでは、人種・宗教・民族など様々な違いがあり、民主党が1つの社会連合体、共和党が別の社会連合体を作っているが、ほぼ単一民族の日本は二大政党制ではなく3〜4の多党制で争う形が適しているのではないかと、アメリカと比較してのコメントもありました。

質問タイムでは、「公明党はチェック機能として働かないのか?」等の質問が飛び交いました。そしてライブラリートーク終了後も、参加したメンバーがカーティス教授を囲み議論が白熱。カーティス教授及びライブラリーメンバーともに有意義な時間を過ごしました。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するセミナーです。

「ル・コルビュジエ展」を楽しむために

日時:
2007年6月9日
スピーカー:
山名善之(東京理科大学准教授、建築家)

森美術館で開催されている「ル・コルビュジエ展」をご覧になられましたか?
六本木ライブラリーでは、「ル・コルビュジエ展」をより楽しんでいただくためのライブラリートークを6月9日(土)の午後に開催しました。
ゲストは山名善之氏(東京理科大学准教授・建築家)。この度の「ル・コルビュジエ展」の企画に携わった山名氏は、展覧会の“10のセクション”ごとに見どころを紹介。参加したライブラリーメンバーの中には、ライブラリートーク終了後に展覧会に行き、充実した週末を過ごされた方もいらっしゃたようです。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するセミナーです。

「日本人とマクロビオティック」〜現代ビジネスマンのための食育〜

日時:
2007年6月13日
スピーカー:
中美恵氏(KII認定マクロビオティッククッキングティーチャー)

「狂牛病」、「鳥インフルエンザ」などの発生により“安全性”という視点からみた「食」、「メタボリックシンドローム」など“健康”という視点からみた「食」、現代は様々な視点から「食」に対しての関心が高まっています。そこで、6月13日に開催したライブラリートークでは、初めて「食」をテーマに取り上げました。
「食」の中でも“マクロビオティック”がテーマ。“マクロビオティック”とは、日本に古くから伝わる食養生と東洋思想をベースとなる「易」の原理を組み合わせた「玄米菜食」が基本の食事法のことです。5月下旬に『中美恵のキレイになるマクロビ教室 食べるエステ』を出版された中美恵氏をゲストにお招きし、“マクロビオティック”とは何かを紹介いただきました。そしてトークの最後は「環境にやさしい生活」にまで話題が広がり、充実した内容のトークでした。また、中美恵氏のメッセージ「我々のカラダは我々が毎日食べたものでできあがっています。髪の毛、肌、全て食べたものの結果です」は、当たり前ですが奥深く、参加者が自分の生活を見直すきっかけとなりました。
ライブラリートークの後のハッピーアワーでは、中美恵氏からのプレゼント「マクロビスコッティ」を試食し、「パサパサしているかと思ったが、しっとりして美味しい」、「自然な甘さが良い」などの声があがり、マクロビのミニ体験会となりました。
(マクロビスコッティは中美恵氏が経営しているマクロビカフェで購入できます)

この度のライブラリートークは、Tokyo Workshop講談社BIZのご協力をいただき開催いたしました。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するセミナーです。

「和を世界に発信する人たち」

日時:
2007年6月5日
スピーカー:
話題提供者:古野雅子氏(株式会社ソールワーク・オーナーデザイナー)
揚石洋子氏(株式会社セブンシーズ 代表取締役)
ファシリテーター:野原裕美氏(人材育成コンサルタント)

六本木ライブラリーでメンバーがお薦め本を紹介しあう「ブックナビクラブ」を立ち上げた、野原裕美さんが企画した今回のライブラリートークは、 私たちの日々の暮らしにある和の心や、日本独自の感覚を、海外に向かって発信している 二人の日本女性とのトークセッションでした。

揚石洋子さんは、アーテリジェントスクールでの人気講座を開催する株式会社セブンシーズの代表取締役。
インド、南アフリカ、北米、ドイツ等の世界各国で暮らしたというご自身の経験から、日本の良さを海外に伝えるには、橋渡し役になる人が必要だという思いにかられ、単なる通訳ではなく、日本を表現してコミュニケートするための会社を立ち上げました。

古野雅子さんは六本木ヒルズにもショップを構えるブランド、SOUL WORKのオーナーデザイナー。
京都出身の彼女は、「昔はもっと身近だった日本特有の衣文化を、新しいファッションを通して生き返らせたい」と、英国ロンドンのファッションショーでデビューし、ブリトニー・スピアーズ着用のドレスや、米アップル社のiPodのケースなどをパリで発表するなど、日本の伝統的な文様や技術を、世界に向けて発信しています。

この3人のパワフルな日本女性が、語り合った90分は、まさに熱気と興奮の渦。参加したライブラリーメンバーとともに、「日本と自分を表現する」というテーマについて、お互いの経験と思いを交換しあいました。

鍵となったのは、「そもそも、自分は何を伝えたいのか、それはなぜなのかを明確にする」という原点。揚石さんが話して下さった、プロの表現者であるハリウッドで活躍する日本人俳優の例や、古野さんが感じた、「日本の伝統職人の技は絶対素晴らしい」という思いが、表現手段を考えるための基礎となります。

そして、人は自分のことを客観視できないのだから、異なる文化で育った人に自分の思いを伝えるためには、時に応じて媒介となる人を使うことも選択肢のうちに入る・・・

などなどサンドイッチを片手に語りあっているうちに、六本木の夜は賑やかにふけていくのでした。

このようにライブラリートークを企画することにご関心のあるライブラリーメンバーの方は、どうぞ事務局までご連絡下さい。

世界級キャリアの作り方 「国際派」プロに必要な「現場力」とは?

日時:
2007年5月29日
スピーカー:
石倉洋子氏(一橋大学大学院 国際企業戦略研究科教授)

「世界級キャリア」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか?

「自分とは違う世界の人」、「英語がペラペラの人」、「私とは関係ない」と思われることもあるでしょう。しかし、石倉洋子・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授は、「日本をよく知る海外の知人と話していると、『最近の日本は、昔より"鎖国状態"になっていると思う』と、言われることが多くなりました。」という身近なトピックから、なぜ今、私たちひとりひとりが、世界に発信できる「世界級の」日本人にならなくてはいけないか、わかりやすくお話して下さいました。

日本人女性で初めて、ハーバード大学大学院の経営学博士号を取得し、外資系経営コンサルタントを経て、一橋大学大学院MBAコースの看板教授に就任という石倉教授は、経営戦略論がご専門。国内外の様々な企業の社外取締役等も勤め、ダボス会議等の国際会議の常連でもあります。

その石倉教授が、まさに「手取り足取り」、細かなところまで、国際派プロになるための自分の磨き方について指導して下さったライブラリー・トーク。「世界級キャリアのつくり方 実践編(1)「国際派」プロに必要な「現場力」とは」。グループ・ディスカッションあり、宿題ありのインタラクティブなセミナーは、「自分の頭を使って考える訓練になりました」、「これまでのライブラリー・トークの中でも最高です!」という感想が聞かれたほど。レベルの高いディスカッションは、まさに、大学院のMBAコースを彷彿させるものでもありました。

国際派プロ、世界級キャリアを目指すためのポイントとして、今回は「現場力」をピックアップ。

  • 「あたり前のことであってもまず始めてみる」
  • 「場数を踏む」

ということのインパクトが理解でき、明日からの自分が楽しみになってしまうほどでした。
6月28日(木)、7月24日(火)と続くこのシリーズをどうぞお楽しみに !

日本の政治・外交シリーズ 「安倍首相と日本の外交〜日本人にとっての“外交”とは〜」

日時:
2007年5月17日
スピーカー:
ジェラルド・カーティス氏(コロンビア大学教授)
【日本の外交の特性を表現する言葉は・・・】
  • 時流に乗る
  • 世界の大勢
  • 世界の孤児
  • 国際貢献
  • 対応型
「日本人の外交に対する考え方は、アメリカや中国と全く違っている。日本人はそのことをもっと意識することが必要だ。そして、「世界の大勢」が明確でない現状では潮流を読むことがきわめて難しい。そのため「時流に乗ろう」として、間違った方向へ行ってしまう危険性はある。そのような状況下で日本の外交は大きく変わろうとしている。」
【戦後の日本は本当に平和主義だったか?】
「“平和主義”の本当に意味は、軍事を使わず自国を守ることである。要するに、無防備である。日本は同盟によりアメリカに守ってもらっているので、平和主義というより日本軍が二度と大きな力を持たないのが狙いだった。」

5月17日のライブラリートークでは、ジェラルド・カーティス教授(コロンビア大学)をお招きして、日本の外交についてお話いただきました。
カーティス教授は昨年もライブラリートークに3回ご登場いただき、小泉政権について様々な視点からお話いただきました。そして、今年も“日本の政治・外交シリーズ”として3回ご登場いただき、昨年発足した安倍政権について、外交・国内政治などをキーワードにお話いただきます。

そして第1回目のライブラリートークの最後に、「日本の政治・外交をより良くするためには、国民の皆さん一人一人が主張することです。」と、カーティス教授は締めくくられました。

【参加したメンバーの感想】
  • 「日本人の意図・意志の不在」が日本の問題の原因だと思います。日本人を起動するスイッチを先生の講義から得られそうです。
  • “意志”を持って選挙へ行きたいと思います。
  • 「政治はよくわからない・・・」といつまでも言い逃れることはできないと思い参加した。
  • 小泉政権と安倍政権の外交の違いを次回お話いただきたい。
  • 最高の知性に出会えた気がします。

ライブラリートーク終了後のハッピーアワーでは、カーティス教授を囲んでメンバーが意見・感想を述べ合っていました。2回目は6月15日、3回目は7月3日に開催予定です。六本木ライブラリーのメンバーの皆さん、お楽しみに!

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

「ここだけの話!金融業界で起業するには」

日時:
2007年4月25日、2007年5月9日
スピーカー:
笈川義基氏(コミュニティメンバー)
(日本震災パートナーズ(株)監査役)

「“モノの見方”、同じものを見ても人によって見方が違う。いかに多面的に見るかが重要。しかしエネルギーがなければ多面的には見ることができない。そして多面的に捉えると、ビジネスチャンスをつかむことができる。

“イノベーション”とは、新しい技術、ビジネスモデルを作ることではない。新たな価値を提供して、世の中のニーズを満たすことだ。それは非連続であり、過去の延長ではない。」

この度は、ライブラリーのメンバーである笈川義基氏に、ご自身の起業の経験をもとに、出版されている「起業本」では知ることができない貴重なトークを繰り広げていただきました。

2006年4月の保険業法改正・施行により、金融庁管轄のもとに小額短期保険業(ミニ保険会社)という新しい業態が生まれたことをご存知ですか? そして、2006年10月27日に、そのミニ保険会社の第一号として認可れたのが「日本震災パートナーズ株式会社」です。笈川氏は、日本震災パートナーズ(株)の監査役であり、ミニ保険会社として金融庁登録第一号を取得に深く関与されました。

笈川氏のライブラリートークは2回シリーズ。
1回目の4月25日に「事業計画や資金集め、危機管理など起業の流れ」についての概略、2回目の5月9日は「組織のあり方やコーポレートガバナンスのルール作り」などの各論についてお話いただきました。

参加したメンバーは、積極的に質問をして、通常ではなかなか聞くことができない起業の裏話や苦労話などに耳を傾けていました。

そして、このライブラリートークは、「ミニ保険会社の起業という貴重な体験をお話することで、転職・起業、新規ビジネスの立上げに興味あるメンバーさんの参考にしてもらいたい。」という笈川氏の希望により実現した、“メンバーによるメンバーのため”のライブラリートークです。

六本木ライブラリーは、「組織から離れ、自律した個人が最新の情報や書籍を入手し、ネットワークを築いていくための「場」を提供しています。今回の“メンバーによるメンバーのため”のライブラリートークも、その「場」の一つです。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

父親であることを楽しもう!〜日本を変えるファザーリングとは〜

日時:
2007年4月24日
スピーカー:
NPO法人ファザーリングジャパン

「ワーク・ライフ・バランスー仕事と個人の生活とのバランスを考えましょう」という言葉が、頻繁に聞かれるようになってきたと思いませんか?

アカデミーヒルズ六本木ライブラリーでは、NPO法人ファザーリング・ジャパンととともに、「父親であることを楽しもう!〜日本を変える”ファザーリング”とは?」という ライブラリートークを開催しました。

この”ファザーリング”とは、「父親であるということは、ほんとうはとても楽しいこと。 "家族サービス"のような、渋々やっていることだという意識を捨てて、家族との生活を楽しもうよ ! 」というのがファザーリング・ジャパンの主張です。

家族を大切にする社員ほど、生産性が高い。無駄な残業をせずに、スピード感を持って成果を上げる社員を維持できる企業しか生き残ることができないのか―。

出席者にそのような思いを抱かせるほど、多くの人の事例や、企業の取り組みがわかりやすく報告されました。

会の中盤では、「父親が子育てしやすい会社トップテン」(上場企業2,238社を対象に2007年2月に実施。69社回収)も発表。

−いったいどこの会社なの? ということの答えはこちら

このようにお父さんが子育てをしやすい会社とは、実はお母さんにとっても子育てしやすい会社であり、多くの人が自分らしさを発揮しながら、21世紀の日本企業にとって不可欠な「新しい発想力」を得ることのできる会社なのかもしれません。

ウクレレに乗せて、お父さんと子どもが一緒にお風呂に入る情景を唄う声を聞けば、参加したライブラリー・メンバーの顔も、ゆるんでしまいます。

「人々が自分の経験や考えてきたことを、皆で共有する」というライブラリートークの願いが、現実となった春の宵でした。

「人繋がりと知識の共有の場」を主催するライブラリーメンバーたち

日時:
2007年4月12日
スピーカー:
梶村 陽一氏(元ライブラリーメンバー)
保田 隆明氏(ワクワク経済研究所LLP代表)

「図書館で一冊の本を読んで、著者の思いや知識を吸収するのと同じように、他の人の知識や経験を、直接、顔を合わせて聞きながら分かち合うことができたら」という思いから、2003年4月に始められた六本木ライブラリー。

今回の「ライブラリートーク」では、六本木ライブラリーの開館以前から人々の交流や情報交換に興味を持たれ、交流会やSNSを実践されてきた、ふたりのライブラリーメンバーにお話を伺いました。

梶村陽一さんは「人と人、人と本をつなぐ」ことを目指し、ブックカフェ、A/Z Books &Cafeを経営。7年にわたって毎月1回、異業種交流会を続けてきました。

”面倒なお客さん”やたくさんのトラブル、資金難にも遭いながら、自分を表現しつつ、人と人を結びつける黒子役を果たすことに知恵を絞ってきた方です。

Roppongi Bizでの「はじめてのM&A、コーポレートファイナンス〜ビジネスパーソン必須のM&A、企業価値、資金調達、IRがみるみるわかる〜」の講師をつとめ、多数のベストセラーを著している保田隆明さんは、外資系金融機関勤務の後、Gree、mixiに続く、国内3番目のSNS、「トモモト」を立ち上げました。
現在は「RTCカンファレンス」という若手ビジネスマン向け勉強会も開催中。

おふたりがともに強調なさっていたのは、大変なことはいろいろあっても、人と人との交流を主催する自分たち自身が、会からたくさんの恩恵を受けてきたということ。

「ネットでの自分の日記は、知人には見てもらいたいが、まったく知らない人には見せたくない」という日本特有の感覚がSNSに与える影響など、マスコミではまだ報じられていない、現場からのヴィヴィッドな発言が相次ぎました。

おふたりからの話題提供に続けて、サンドイッチとコーヒーを片手に、出席メンバーとの交流も続き、春の宵は、静かに、しかし実り多く、ふけていきました。

「組織を伸ばす人、潰す人」〜社員の「スイッチ」をONにするリーダーの条件〜

日時:
2007年4月13日
スピーカー:
柴田 励司氏(マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング日本法人前社長)

「組織を伸ばす人、潰す人〜社員の成長スイッチをONにするリーダーの条件〜」と題して先月(3月)に発売された著書について語っていただきました。

「組織を伸ばす人=周囲に影響を与え、組織を動かす人」
「組織を潰す人=周囲に悪影響を及ぼし、組織を腐らす人」
と定義しているそうです。

また、組織を伸ばす人の特徴としては、
「心に静けさがある人」「CAREする人」「Give&Givenの関係を築ける人」の3つを最近の分析から、柴田氏は新たに加えたそうです。
つまり、人のことを理解しようとする気持ちや当事者意識が強いことが重要になるそうです。

具体的な行動として、
「時間配分をちゃんとすること」
適切な時間配分ができない人は、周りの人へ悪影響を及ぼすことになります。

「会議術を身に付けること」
会議を効果的に進める「会議術」というものがあります。司会進行は出席者の中で組織の一番上の人はやらないほうが良い、という事も会議術の1つの例になります。

このように、経験豊富な柴田さんの実体験や具体的事例を通して「タフ」なリーダーになる為のヒントが紹介されました。

満員の会場の参加者は、終始、柴田さんの冷静な分析力と語り口調にひき込まれておりました。
質問タイムでは、人事コンサルティング会社の社長経験のある柴田さんに自分の会社の相談を投げかける参加者も多くいらっしゃいました。 セミナー最後に大きな拍手が柴田さんに寄せられ、書籍を購入された方のサイン待ちの列が印象的でした。

MAMC(マムシー)ナイト&特別レクチャー『現代アートを楽しもう!』

日時:
2007年4月18日
スピーカー:
佐藤 卓氏(デザイナー)
南條 史生氏(森美術館館長)

「デザインは、世に出て終わりではなく、その後人々との関わりの中で何が起きるのかを見たい。」 「日頃は当たり前に見ているけれど、これはこんなに面白いものなんだ、と改めて気付くことによって、日常が楽しくなる。そのきっかけをデザインできる。」「日常には知らないことが沢山ある。それを可視化することがデザインの役割。」「いかにもデザインしています、というのは日常の中では厭味になる。デザインをどこまでやらないかが重要。」

グラフィックデザイナーの佐藤卓氏に、ご自身の“デザイン”に対する思いを強く語っていただきました。

明治乳業「明治おいしい牛乳」や、ロッテ「クールミントガム」のデザイナーとして有名な佐藤卓氏と、森美術館館長の南條史生氏の対談セミナーが、森美術館主催で4月10日に開催されました。通常はMAMC(マムシー)メンバーだけが参加できるこのイベントに、六本木ライブラリーのメンバーが特別に招待いただきました。

セミナーでは、ロッテ「クールミントガム」の5体のペンギンの中で、2番目のペンギンが手を挙げていることや、中には3体目が手を挙げていたり、6体目に小さなペンギンが追加されている、ごく少数のデザインがあるという裏話で会場は盛り上がりました。それは、広告では言わないので、人と人とのコミュニケーションにより自然に広がっていく、口コミで広がっていく現象が起き、佐藤卓氏の「デザインは、世に出て終わりではなく、その後人々との関わりの中で何が起きるかを見たい」という考えに基づいているものでした。

佐藤卓氏のデザインへの熱い思いが伝わってきたセミナーに、招待されたライブラリーメンバーも大満足!!
今後も森美術館とアカデミーヒルズは様々なコラボレーションイベントを展開する予定です。

ご存知でしたか?
ライブラリーメンバーは、入会金OFF(最大10,500円)でMAMCメンバーシップにご入会できます。

お問合せ先:mamc@mori.art.museum

森美術館:http://www.mori.art.museum/jp/

小説と映画とおいしいごはん

日時:
2007年3月15日
スピーカー:
筒井 ともみ氏(作家・脚本家)

「心と体に気持ちいい人生の探求」がモットーの作家、筒井ともみさんをお招きしてのライブラリートーク。“おいしいごはん”と“自由な生き方”について語っていただきました。

「人はおいしい食事をすると、体が元気になり、いとしいセックスをすると、心がやさしくなる。健やかな体とやさしい心があれば、人は誰かを愛したくなり、愛する力が湧いてくる。“おいしいごはん”とはグルメになることではなく、ちゃんと食事をすること。箸おき使う、買ってきたお弁当を器に盛りかえていただく、など簡単なことからちょっとづつ始めれば良い、難しく考えることはない。」「自分の細胞を感じながら生活したい。良い水を飲み、おいしいごはんを食べると、自分の細胞が透明になっていく感じがする。その瞬間の心地よさが好き。」筒井ともみさんのやさしい口調のトークで、参加したメンバーも肩の力がフーと抜けて会場は心地よい雰囲気が流れました。

参加メンバーから「筒井さんのお料理のレシピや、お薦めのお店を教えて!」という質問に対して、「旬の食材を使うこと、素材の味をいかすこと」をもとに、具体的なレシピやお薦めのお店のお薦めメニューを紹介いただきました。筒井ともみさんと過ごした“心地よい”時間は、参加メンバーを元気にしてくれました。

食べる女』(2003年出版)、『続・食べる女』(2007年2月出版)、『着る女』(2007年3月出版)、今後出版予定の『うつくしい私のからだ』、『おいしい庭』の一連の著書により、筒井ともみさんの生き方、メッセージを感じることができます。

【ライブラリートークとは】
「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催するイベントです。

「カポーティ」栄光のなかの孤独

日時:
2007年3月8日
スピーカー:
越智 博美氏(一橋大学教授)

作家カポーティの小説といえば、「ティファニーで朝食を」(1958年)や「冷血」(1966年)、出世作の「遠い声、遠い部屋」(1948年)、村上春樹氏の翻訳もある「クリスマスの思い出」(1966年)を思い出す方が多いことでしょう。

3月8日(木)に開催したライブラリートーク(※1)は、「『カポーティ』栄光のなかの孤独」というテーマで、越智博美教授(一橋大学大学院商学研究科)をお招きして開催しました。『カポーティ 人と文学』(2005年勉誠出版)の著者である越智教授は、カポーティの生い立ちから孤独な死までの一生を追いながら、彼の人生と作品のつながりという視点でお話いただきました。

子供の頃に両親が離婚し「愛されたい、認められたい」という欲求をいつも心に持っていたこと、ゲイとして生きる上での悩みなど、彼の心の動きが、作品にどのように影響を与えているのかを鋭く解説いただきました。
越智教授のトークの合間には、カポーティ本人のインタビューシーン、カポーティがモデルになっているであろう映画のシーン、そして小説『冷血』を世に出すまでのカポーティを描いた映画『カポーティ』(※2)での処刑シーンなどの映像を踏まえならの90分は“カポーティ・ワールド”を堪能することができました。

  • ※1 ライブラリートークは、「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催しているイベントです。
  • ※2 映画『カポーティ』は3月16日にソニー・ピクチャーズ エンターテイメントよりDVDが発売されます。

日本人にとって日本酒とは・・・

日時:
2007年2月22日
スピーカー:
遊佐 勇人氏(奥の松酒造(株) 第十九代蔵元 代表取締役)

「日本酒は偶然に日本で生まれたのではなく、“日本だからこそ”、“日本人だからこそ”という必然で生まれたお酒だから、日本人である我々はもっと「日本酒」に誇りをもって大切に後世へ伝えていくべきだ、というメッセージを皆様にお伝えしたかった。」

2月22日に行われたライブラリートークのテーマは「日本酒」。国内だけではなく海外でも精力的に活動されている奥の松酒造株式会社の遊佐勇人氏(19代蔵元)に、様々な視点から“日本酒”について語って頂きました。

「稲作の伝来」、「高温多湿の気候」、「農耕民族」の3つの条件が日本で満たされたことにより、日本で日本酒が偶然ではなく必然的に生まれた、という日本酒の歴史のお話。
「ワイン」は単発酵酒で、原料は果物、お酒の出来・不出来はその年のブドウの味が一番影響することに対して、「日本酒」は並行複発酵酒で、原料は穀物、お酒の出来・不出来は原料のお米だけでなく「麹」と「造り」によって決まる、つまり“ワインは農産物”だけど、“日本酒は加工品”という日本酒造りのお話。
本醸造酒は「熱燗」から「冷や」まで幅広いが、大吟醸は室温よりちょっと「冷」が一番、悪酔いしない日本酒の飲み方など、日本酒の楽しみ方のお話。
海外では、台湾、香港、イタリア、フランス、イギリス、ドイツ、カナダ、アメリカなど、その国の文化により日本酒の飲まれ方や浸透の仕方が違う、という文化のお話。
「美肌に日本酒はGood!」というお得情報。

遊佐氏の日本酒に関する幅広いお話で、会場の皆さんは驚きあり、笑いあり、ため息ありの楽しい時間を過ごしました。

そして、、、、奥の松酒造のとっておきのお酒5種類を試飲しながらのライブラリートークは、遊佐氏の楽しいお話を一層美味しくしてくれました。試飲したお酒は・・・

  • ※ライブラリートークは、「ビジネス」、「キャリア」、「政治」、「文化」、「文学」など様々な分野のテーマを、六本木ライブラリーのメンバーの皆様を対象に開催しているイベントです。

ルーマニア文化とワインの夕べ

日時:
2007年2月1日
スピーカー:
アウレニア・ネグア氏(ルーマニア特命全権大使)

2007年2月1日開催の「ルーマニアの文化とワインを楽しむ」ライブラリートークは、ルーマニア大使ネアグ アウレリアン氏のフレンドリーなお話で、なごやかな雰囲気の中はじまりました。
ルーマニアの歴史・文化・民族性・政治や経済の現状について、わかりやすい日本語でお話いただいた後、ルーマニアのワインとフードの試食となりました。

一説によると酒の神バッカスはルーマニアで生れたといわれるそう。ルーマニアワインは、フランスワインとは従兄弟同士の関係にあるそうで、その美味しさには驚きの声があがっていました。ビネテ(焼きナスのペースト)とイクレ(魚の卵のペースト)をパンに乗せた盛り合わせも大好評。試食タイム中には、ルーマニア民芸品についての説明を聞き、実際に品物を手にとって楽しむ時間もありました。

後半は、日本・ルーマニア協会副会長・小林学氏のお話と映像、ルーマニア大使と小林氏へのQ&Aタイム。Q&Aでは、メンバーの皆さんの質問も活発で、ルーマニアが何故親日感情を強くもっているのかについても、両氏のお話で明らかに。ルーマニアがアンチエイジングの薬と化粧品が特産という話では、女性は一段と熱が入り聞き入っていました。

メンバーの皆様からは、気さくな大使との語らいを楽しんだことや、映像も効果的に使われていてルーマニアが身近になったこと、ルーマニアを是非一度訪れたいという声を沢山頂きました。
自然も美しく人も暖かいルーマニアへ、皆様も一度どうぞ。

協賛・ワイン提供:(株)センチュリア・エージェンシー
フード:ルーマニアレストラン「ダリエ」
民族衣装:東欧直輸入品専門店

『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン 朝鮮半島第二次核危機』

日時:
2007年2月14日
スピーカー:
船橋 洋一氏(朝日新聞コラムニスト)

六本木ライブラリーでは、著者船橋洋一氏による「ザ・ペニンシュラ・クエスチョン 朝鮮半島第二核危機」の出版記念セミナーを開催いたします。
「ザ・ペニンシュラ・クエスチョン 朝鮮半島第二次核危機」は、北朝鮮をめぐる国々(日本、アメリカ、ロシア、中国、韓国)の外交の駆引きや権謀術数を、主要人物のインタビューを通じて描き出した、現代史の焦点を再現したノンフィクションです。
著者である船橋洋一氏をお招きして、北朝鮮危機の本質について語って頂きます。

六本木ライブラリーのメンバーだけでなく、一般の方にも無料にてご参加いただけるセミナーです。ご興味のある方、是非ご参加ください。
六本木ライブラリーでは、今後も著者による出版セミナーを企画する予定です。お楽しみに!

愛しき写本〜奈良絵本・絵巻とは何か

日時:
2007年1月16日
スピーカー:
石川 透氏(慶應義塾大学文学部教授)

2007年初のライブラリートークは、奈良絵本・絵巻を題材に日本文化の素晴らしさやものづくり日本の伝統を再認識する、楽しく優雅なひとときとなりました。
私たち誰もが読んで育った「浦島太郎」「かぐや姫」などの絵本は、今から400年ほど前(室町時代後期から江戸時代)の絵本・絵巻をもとに、その時代ごとに形をかえ脈々と受け継いできたものです。
慶應義塾大学教授の石川透先生のお話により、現代絵本との“話の筋”や“描かれる場面”の違いや、絵から読み取るその時代の暮らしなどを、自分達がよく知っているお話を通してとても身近感じることができました。
「浦島太郎」のお話は、現代では浦島太郎が玉手箱を開け、おじいさんになってしまうところで終わりますが、奈良絵本・絵巻の頃は、その後浦島太郎は鶴の神として、乙姫は亀の神として神社に祭られ、鶴亀のめでたい話を読んだ読者も幸せになるというお話だったそうです。仏教上ご利益がある話などは、現代絵本では切り捨てられているとのことでしたが、昔のハッピーエンドの浦島太郎もいいですね。

トーク終了後には、エントランスショーケースに現在展示されている奈良絵本・絵巻を再度ご覧になって、「400年も前のものが、こんなに美しくはっきりと見られることは驚くべきことですね」と、感激されるメンバーが続出。
当時の和紙技術や彩色の技は、さすが「ものづくり日本」の伝統!奈良絵本・絵巻はその点でも、当時の技術の粋を集めたもので、保存さえしっかりすればこれからも半永久的に見られるそうです。同じ和紙でも中国のものはぼろぼろになるそうですし、残念ながら明治時代の書物も薬品を使った酸性紙で作られている為、現在手にとって見ることは難しいそうです。

現存する奈良絵本・絵巻は、当ライブラリー・フェローの渋川雅俊先生(元慶応義塾大学教授)がはじめられた『世界の‘デジタル奈良絵本’』プロジェクトの活動によりデジタルアーカイブされており、広く多くの人々が楽しむことができるようになっています。また、国立国会図書館など幾つかの図書館でも同じように紹介されています。
現代の絵本に合わせて、私たち先祖の名作「奈良絵本・絵巻」も楽しんでいきたいですね。

このページの上部へ

  • メールマガジン登録 アカデミーヒルズの最新情報を入手できます!