書籍

エントランスショーケース

過去の展示(2004年)

「竹取物語」と「かぐや姫」

少しずつ風も冷たくなってきた9月。アカデミーヒルズ六本木ライブラリーのエントランス・ショーケースを飾るのは、まさに十五夜の季節にふさわしい『たけとり -竹取物語』。この物語は、紫式部が「ものがたりの祖」と呼んだことからもわかるように、千年の長きにわたって、日本人と月のイメージを形作ってきました。

今回ショーケースでお目にかけているのは、江戸時代初期に作られた美しい絵巻で、私たちに馴染みの深いかぐや姫のストーリーが可愛らしく描かれています。(神田・神保町八木書店のご協力を頂いています。)このような月と日本人の関係の深さを、明治時代に日本を訪れた英国人チェンバレンは、『日本事物誌』で以下のように書きました。

芸術的な人びとにとって、太陽よりも遥かに重要なものは月である。あらゆる主題の中で、月こそは日本の詩人や物語作家達が、常に説いて倦むことを知らぬものである。

この、『日本事物誌』は、六本木ライブラリーのグレートブックスライブラリーでお読みになることもできますが、電子書籍として以下のweb siteからダウンロードすることもできます。(コンテンツ料金が課金されます)
http://dl.digipa.com/digipa/prod/105002647.htm

バンクス植物図譜

キャプテン・クック(Captain James Cook, 1728-1779)のエンデヴァー号による世界一周(1768-1771)に、植物学者の貴族が乗船していたことをご存じですか。

彼、ジョセフ・バンクス(Joseph Banks, 1743-1820)はパーキンソンという画家を同行し、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、スペインと、世界を船で旅しながら、カメラのなかった時代に世界の珍しい植物をありのままに記録させようとしました。

船を下りた後、バンクスはこれらのスケッチを基に20名の彫版師に命じて精緻な銅版画を作らせました。バンクスは完成までに多大な私財と時間を使い、1784年に大英博物館に寄贈しました。

植物学上貴重な記録というのみならず、ボタニカル・アートとしても美しい作品であるこの銅版画は、バンクスの存命時には資金難などから一般に刊行されませんでした。2世紀を経た1980年になってはじめて、大英博物館から100セットだけ限定出版されました。アカデミーヒルズ六本木ライブラリーでは、この貴重なバンクス植物銅版画を雄松堂書店のご好意によって、7月17日(土)までエントランス・ショーケースにて展示しています。

気になるブックデザイン(本の意匠)

一冊、一冊選び抜いた本の良さを多くの方に知って頂けたらと、アカデミーヒルズ六本木ライブラリーの書籍は、本の表紙、装丁の美しさをできるだけアピールするように並べられています。思わず手にとってみたくなるような、心をひきつけるブックデザインは、それだけで完成された芸術作品。それでありながら本の中身を的確に伝える機能性も持っています。

今回は、主に六本木ライブラリーの新刊蔵書の中から、とくに目についた装丁の本を集め、コア・エントランスに展示してみました。ふだん館内で書架に並んでいる本たちも、このように展示ケースの中にあると、また違った顔を見せます。 加えて、日本のブックデザインの黎明期、明治大正の本も少し添えてみました。懐かしさを誘うやさしい色合いの表紙が、心穏やかなひとときをもたらします。

エルテ展

1920年代を代表するデザイナーでありイラストレータであるエルテ。Harper’s Bazaarの表紙を長く描いてきたことでも知られています。

アカデミーヒルズ六本木ライブラリーでは、彼の画集、“Fashion Drawings and Illustrations from Harper's Bazar”のイラストと、そこに描かれた衣装を実際に纏った人形とでエルテの世界を表現してみました。優美な曲線と完璧なバランスを目で見て確認することができます。

そして、『エルテ―幻想の世界を生きたアールデコの寵児』を読めば、なぜ彼がこのようなデザインを創り出したのか、当時の社会背景とともに一層エルテの世界を理解することができるでしょう。現代に通じるファッション文化と都市社会の関係などに思いをはせることができます。

展示されている人形は文化服装学院名誉学院長、小池千枝先生からお借りしました。
当ライブラリーでの展示の後は、 「小池千枝コレクション世界の民俗人形博物館」 に送られる予定です。

「伊勢物語」〜業平東くだり

アカデミーヒルズ総合受付の対面は、全長13mを越える大きなショーケース。六本木ライブラリーでは、ここで本の世界を広げ、本の世界の奥深さを知ることのできるような展示を行っています。今月展示されているのは目にも鮮やかな、江戸初期の絵巻「伊勢物語」。これは平安時代に生まれた歌物語で、わが国文芸の最高をなす作品のひとつとされており、「むかしおとこ有りけり」という冒頭の文章には聞き覚えのある方も多いはず。

これは、「奈良絵本・絵巻」と呼ばれる室町時代末期から江戸時代前期にかけて制作された挿絵入り物語 写本のひとつで、神田神保町八木書店のご厚意により2月8日(日)まで、展示させて頂いています。

奈良絵本「伊勢物語」
2巻[絵;上巻23図(うち長図2図)、下巻22図]
金襴布表紙 漆箱・桐箱二重箱入
伝伏見院貞敦親王 御筆 江戸初期 写
縦31.5cm 全長;上巻 2430cm ,下巻 3025cm

過去の展示(2003年)

“アート+ガーデン”

六本木ライブラリーでは、森美術館の開館記念展「ハピネス: アートに見る幸福への鍵-モネ、若沖、そしてジェフ・クーンズへ」の参加企画として、”アート+ガーデン」と題した書籍展示をエントランス・ショーケースにて行っています。

庭とは、アーティストにとって自由にデザインできる空間であり、楽園です。展示された18冊の書籍や展覧会カタログは、庭と自然とアートについて、多くを語りかけてくれています。

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