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シェアラウンジトーク 開催レポート
第4回 “日本経済再生に向けたベンチャーキャピタルの挑戦”

更新日 : 2017年08月10日 (木)

開催日:2017年7月28日 @アークヒルズライブラリー シェアラウンジ
ゲストスピーカー:赤浦 徹 (インキュベイトファンド 代表パートナー)
文/神田

アークヒルズライブラリー シェアラウンジトーク第4回は、アーク森ビル3階のカレイドワークスにオフィスを持つインキュベイトファンドの代表パートナー 赤浦徹さんをお迎えし、ベンチャーキャピタルとしての熱い思いを語っていただきました。

インキュベイトファンドの特徴 “会社を作る”

ジャフコにて8年半経験を積まれた後に、赤浦さんは1999年にベンチャーキャピタルを個人で独立開業されました。2010年には、社名をインキュベイトファンドにして、4人の代表パートナーで活動されています。今までに12個のファンドを作って計300億円以上を集め、300社以上の会社を作っていると仰います。

ベンチャーキャピタルというと、会社を探して投資を行うのが一般的だそうですが、インキュベイトファンドは少し違っていて、会社を作るというところを特徴にしているといいます。
創業者と共にコンセプト段階から大きな資金提供を行って、事業戦略をたて、プロダクトチームを作るというまさにゼロからイチの創出に徹底的にコミットするといいます。

実際、赤浦さんは、自分で創業している感覚だと仰います。やりたい事業を考えて、それを一緒にやってくれる人を探して一緒に会社を作るのだそうです。ただ、あくまでも自分は支援者であるという立場をくずしてはいけない、それは絶対だと仰います。経営者がうまくいくと信じて応援し続けるのだそうです。

“失われた30年” になるという危機感


赤浦さんが社会人になったのは1991年、2000年頃になると日本は「失われた10年」と言われるようになったといいます。それまで好景気が続いていた日本において、赤浦さんが社会に出たのと時を同じくして経済低迷の時期を迎えたのです。

自動車やエレクトロニクスという分野で輸出を伸ばし、日本の貿易黒字が増大していた時代に育った赤浦さんは、自分のミッションは、次世代のソニー・松下・トヨタ・ホンダと言われるような会社が生まれるきっかけを作る事だと考えたと仰います。自分自身が本田宗一郎になるのではなく、そういう人が生まれてくるきっかけを作り続けようと決心されたそうです。

現在、日本のベンチャー投資の数と投資金額は、米国とは比較にも及ばないほどで、米国は日本の75倍以上ともいわれているそうです。ベンチャーキャピタルは新しい産業を生むものであるのに、日本は世界から大分遅れをとっています。

気付けば「失われた10年」が「失われた20年」になっていた。一番の危機感は、このままいくと「失われた30年」になるのではないかということだと、赤浦さんは仰います。アマゾンやイーロン・マスクが活躍しているのを、指をくわえて見ている訳にはいかないと。

産業を創出することで日本を元気にする!

今後、人口が減ることは間違いのないこと。働く人口も少なくなります。一方で、雇用を創出しているのは、新しく創業した会社であるという事実があります。創業して長い年月が経った会社は新たな雇用を創出していない。ということは、会社を次々に作らないと雇用を創出できないということになります。

赤浦さんが今までにベンチャーキャピタリストとして創業に携わった会社の社員を合計すると12,000人になるといいます。ベンチャーキャピタリストとしての1人が12,000人の雇用を作る事が出来ている。会社を創業することに加えて、ベンチャーキャピタリストを増やしていくことにも意味があると仰います。

ベンチャーキャピタルとして新しい会社を作ることで、産業を創出したい、雇用を創出したい、日本を元気にしたい。そういう思いでベンチャーキャピタルをやっている。ベンチャーキャピタルというのはそういう重要な役割を担っていると締めくくられました。

次回は、9月14日(木)開催
“宇宙ビジネスの新潮流 ~名だたる起業家がなぜ今宇宙ビジネスにのめり込むのか?~”
石田 真康さん

ゲストスピーカーがリレートークでバトンを繋ぐシェアラウンジトーク。赤浦さんの紹介でバトンを受け取ったのは、A.T. カーニー株式会社 プリンシパルであり、宇宙ビジネスのキーパアーソンといわれる石田真康さんです。

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