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門前雑学日誌


第8回 100円ショップ VS 米倉誠一郎先生

「100円ショップ」で有名な大創産業社長の矢野博丈さん。米倉誠一郎先生のゲスト講師として遠路はるばる広島から貴重な時間を割いて来て下さいました。100円ショップには、一度はお世話になった方が多いでしょうが、なんと2,020億円もの年商をあげておられます。つまり100円の商品を年間20億個以上。我らが米倉先生は、塾生から贈られた100円ショップで購入のネクタイを締め、こんな凄い会社を作った矢野社長からどんな凄い経営戦略が聞けるかと切り込みましたが、今回はちょっと手応えが違ったようでした。
矢野社長の口からは、「こんなに大きな会社にするつもりはなかった」、「流通業は、いつ顧客に飽きられかわからない。いつつぶれてもおかしくない」、「20世紀と違い21世紀は拡大型の商売はだめになる」というように柔らかい広島弁での矢野社長のお言葉には、米倉先生も戸惑い気味でした。「皆さんこの言葉にだまされてはいけませんよ。矢野さんの裏には計算された拡大戦略論があるに違いないですよ。本当は、収益を生み出す戦略が隠されているのでは、」と切り込む米倉先生でしたが、「100円ショップは、お客さんに喜ばれるようにと思って商品を仕入れています。少しでも喜んでもらえるような人の心を大切にする経営が大事です」、「私は、9回も仕事に失敗しています。人が考えることは、いつも成功するとは限りません。駄目でも努力を続けるしかありません」と夜逃げ同然で東京に来た時のことを「妻と子供に申し訳ないことをした」と涙ぐみながら話されていた矢野社長。しんみり終わるのはどうかと、再度フロアからの質問で矢野社長に挑戦した米倉先生でしたが、今回はちょっと勝手が違いました。「皆さんのような頭の良い人には、分からんです」と矢野社長の言葉でついに試合終了でした。今回の講義は私にとって、とても刺激を与えてくれました。度々、「21世紀は違う時代になったんです」と話される矢野社長。時代の価値観がどちらに向かうのか。米倉先生と矢野社長とで赤提灯に行った帰り、米倉先生がふと「今日は少し反省しましたよ。やっぱり僕の理論は強者の理論かな」ともらされていました。でも米倉先生、矢野社長、リングサイドで見ていた私にとってはどちらの考えというより、どちらにもその根底にとても深い人間愛があるように思いました。21世紀がどんな時代になるかは、私のようなものには分かりませんが、きっと深く人間が人間と対面しなければならない時代になるような気がしますね。お互い頑張りましょう。

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