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■ウエアラブルコンピュータの未来
“第2の頭脳”を目指して 豊郷 和之 ザイブナー株式会社代表取締役社長 |
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シンポジウムやファッションショーが開催されるなど、ウエアラブルコンピュータというキーワードが昨年から話題になっている。今から遡ること10年、88年にウエアラブルコンピュータの最初の製品をリリースしたのがザイブナー社だ。もともと商品企画が専門で、ソニー在籍時代にも多くのヒット商品を手掛けた豊郷氏。氏のライフワークであるというウエアラブルコンピュータの可能性とこれからの進化が熱く語られた。
●日本の最先端技術を集約 88年、ザイブナー社は映画『スターウォーズ』のアイディアを商品化した初のウエアラブルコンピュータ「モバイルアシスタント 」を発表した。 それから10年、昨年12月に発売された第4世代機「モバイルアシスタント 」は、富士通、NEC、日立、東芝など日本のメーカーの最先端、高性能なデバイスを集めて製作されたものだ。腰にベルトで装着する本体は、マグネシウム合金製で腰の高さからの落下衝撃に耐える設計だ。VGA対応の1インチフルカラー液晶ディスプレーを搭載したヘッドマウントディスプレー(HMD)を頭部につけ、音声入力によりコンピュータのハンズフリー操作を実現したのがこの商品の特徴である。 またオフィスでは、通常のモニターと接続してデスクトップとしての利用もでき、データ移動の手間がいらない。CPUには最速Pentium233MHz、メモリーは最大128MB、HDD容量は最大4.3GBと、従来機に比べ、かなりの高性能を実現した。しかも前世代機より50万円も安い79万8000円(基本モデル)の価格を国産化と量産化によって実現している。 ●時間と人件費を節約 ウエアラブルコンピュータの活用でまず考えられるのは、医療現場での利用だ。ウエアラブルコンピュータを使えば、紙のカルテに代わる電子データのカルテを診察時にその場でつくることができる。その電子データを各人が小型チップの形で携帯すれば、いつでもどこでも同質の医療が受けられるようになる。 また、通信機能を使い、遠くにいる医師同士が、患者に最適な治療を行うための情報交換をすることもできる。救急車に搭載すれば、救急隊員が交通事故等で応急処置を行う際のマニュアル参照に大変便利だ。また、カメラで現場患者の様子を写し、その画像を病院につなげば、医師から処置の指示を受けることもできる。 教育機器としての利用も注目される。ウエアラブルコンピュータを使って遠隔教育を行えば、研修センターにわざわざ社員を集める必要もなく、実地で仕事をやりながら研修を行うことも可能だ。 その他、航空機のメンテナンス、各種分野の在庫管理業務、警察や警備保障会社のパトロール時の利用など、パソコンをマニュアル代わりに使い、カメラを利用しながら本部とコミュニケーションをとることもできる。こうした利用法によって、時間と人件費の節約が可能になる。 現在、日本における販売先はNTT、郵政省の研究機関、富士通、松下電器など。欧米ではボーイング社、NASA、警察関連のほか、軍事用途での引き合いもある。 ●究極は“第2の頭脳” ウエアラブルコンピュータは私のライフワークである。 目指すウエアラブルコンピュータの究極の形は、個人の情報を残せるカードサイズのパソコンだ。人が死後に残したいものは情報である。その情報を残す手段が、いつでも、どこでも、誰でもが使うことができるパソコンであり、そのコンセプトは“第2の頭脳”である。 今のウエアラブルコンピュータから何世代か先、3〜5年後にはそのようなカードパソコンが実現できると考えている。 経営情報スクール
テーマ/「ウエアラブルコンピュータの未来」 |
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