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■Between the Centuries-21世紀への提言
都市とファッションからの提言 川嶋 辰彦 学習院大学経済学部教授 小池 千枝 文化服装学院名誉学院長 |
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1999年が明けた。今世紀も残りわずかとなったいま、20世紀をあらためて見つめ直し、21世紀へのステップを考える「Between the Centuries」。今回は、経済学の立場から都市へのアプローチを続ける学習院大学の川嶋教授と教育者の立場からファッションに携わってきた文化服装学院の小池名誉学院長を招き、巨大な人間空間“都市”と最も身近な人間空間“ファッション”の視点から次世紀への提言をいただいた。
◇川嶋辰彦氏 ●都市のライフサイクル仮説 人口の集散過程を一種の循環過程とみなしてアプローチすると、人口の空間的再配分動向特性が一層明確に見えてくる。このようなアプローチをする代表的なものが1970年代初めにオランダのクラッセン(L.H.Klaassen)らが提唱した「都市のライフサイクル仮説」だ。空間的ユニットとして機能的意味を持つ都市システムは「加速的集中」→「減速的集中」→「加速的分散」→「減速的分散」のパターンを繰り返しながら、大きくなったり小さくなったりしていくという説である。 人口分布に関する空間的循環過程の段階・経路を示す道具としてROXY指標があるが、これを用いて、オーストラリア、インドネシア、日本、スウェーデン、米国の5カ国間で都市の空間的循環過程の比較をすると、集散化の段階はトップが米国、次いでスウェーデン、米国に10〜15年遅れて日本とオーストラリア、日本に20年遅れてインドネシアという結果になった。 このことから得られる政策的な示唆は、日本は米国が10〜15年前に失敗した都市政策は参考にせず、成功した政策に学べということ、後進のために日本の失敗例を記録しておくことが、国際的な責務であるということだ。 ●循環過程のうねりをつかめ 都市のライフサイクル仮説における空間的循環過程の大きなうねりは抗し難く、それはあたかも都市の遺伝子が存在しているかのようである。都市政策者はこの大きな波に逆らうことはできないが、波を把握して積極的に波動するか、波動をできるだけ小さくするかの選択は託されている。 日本はこれから再び大都市へ人口流入の波が押し戻される傾向だが、この波を先取りした、都市が元気になる政策が必要であろう。同時に、郊外の中小都市が輝ける方策も考えることが大切だ。 また、都市に関係する規則は、やってくるうねりに適ったものに変化させるべきである。それができれば、都市への人口流入の波の中で、都市の空間を有効に活用し、そこで活動する人間や経済主体が効率的に目的を果たせるようなインフラ整備ができる。 ◇小池千枝氏 ●心から考えるファッション 都市は人間がつくっているが、その人間とは何かを考察するのがファッションである。都市と同じようにファッションも変化している。たとえば人間の服づくりや服選びも、今世紀の初めは骨格をその基準としていたが、筋肉、皮膚感覚へと移り変わり、次には人間の心や気質から、服づくり、服選びをする時代がやってくるだろう。 ファッションは自分の趣味や歴史、願望が表現され、表現できるものである。日本人も各々の好みに合わせて、自分の好きなものを身につけ、もっとファッションを楽しみ、感性を表現できるようになればいいと思う。 日本人は平面感覚に優れているが、欧米人のような立体感覚には欠けている。これは日本がファッションの部分で欧米に遅れているということではなく、日本の個性なのである。大切なのは、個性を伸ばしつつ、それぞれのいいところを取り入れていくことだ。 ファッションの重要なポイントは好奇心や遊びの中から自分の可能性を発見し、個性を膨らませ、人とは違う何かを「創る」こと。 同様に、今の日本に必要なのは、各人の興味を引き出し、個性を伸ばす教育だ。 経営情報スクール
テーマ/「Between the Centuries-21世紀への提言」 |
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