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■ジャパニメーション動向 映画、アニメ、ゲームのボーダーレス時代へ 石川 光久 株式会社プロダクションI.G代表取締役社長 |
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今、日本のアニメーションは世界的に高い評価を受け、注目を集めている。1997年には『攻殻機動隊/ゴースト・イン・ザ・シェル』が全米ビルボード紙で、全ビデオジャンルの売り上げトップを記録したのも記憶に新しいところである。『攻殻機動隊』をはじめ『エヴァンゲリオン』など、プロデューサーとして、製作会社の経営者として、次々と話題作を世に送り出してきた石川光久氏のこれまでの挑戦とこれからの展開が語られた。
●コンピュータ導入が会社を変えた 95年、コンピュータを導入。このことが、プロダクションI.Gという会社を大きく変え、特徴づけることになった。最初に始めたのが、ゲームのオープニング用アニメ映像のデジタル制作で、今ではソニー・コンピュータエンターテインメント、コナミ、ナムコ、スクエアなどのゲームメーカーのヒット作のアニメ映像のほとんどをI.Gが受注している。 また、アニメ業界で長年、蓄積されてきた演出ノウハウとキャラクター開発力にゲーム業界のデザイナー、ディレクター、プログラマーを集結させ、ゲーム企画・原作・制作を開始し、プレイステーション用ソフトの『やるドラシリーズ』では90万本を販売した。 デジタルを吸収し、アニメ技術と融合させるという技術面での努力と、映画、アニメ、ゲームの垣根を超えて、いい映像、おもしろいものをつくろうという意欲を持った人材を集めた組織づくりが、今日のI.Gの多方面での事業展開を可能にしている。 ●アナログとデジタル デジタルの進化は目覚ましく、すばらしいが、それに頼りすぎるとアニメーションの手作業の技術が疎かになってしまう。 3年がかりで98年10月に完成した『人狼』は、そんな危惧から生まれたアナログ作品である。99年、世界に向けて発表するが、ベルリン映画祭をはじめ、すでにいくつかの映画祭に招待されている。監督には天才アニメーター、沖浦啓之氏、原作・脚本にベテランの押井守氏など、実力あるクリエーターの集結した作品は世界にも受け入れられるだろう。 一方、ゲーム会社とのつきあいでノウハウを得たところから、自然とスタッフの間から声が上がったのが、デジタルアニメ映画の制作だった。99年完成予定の『BLOOD/THE LAST VAMPIRE』は50分のフルデジタル作品で、タイトルのネーミングや物語の背景となる舞台設定は海外の市場を意識した。 デジタルがどんなに進んでも手作業の部分はなくならない。絵を描くことは、アニメーターの頭でイメージしたものを表現することで、ツールが手であろうと、マウスであろうと関係ない。最も重要なのは、観察能力と絵を描くスキル、人間の感性であり、アナログもデジタルもその本質は変わらない。 ものづくりの姿勢と経営 下請けからスタートしたときから、下から上を見て、ものをつくっていく姿勢や意識、ハングリー精神は持ち続けている。下請けだろうと、どんなに安かろうと、きちんと映像をつくり、自分たちができることを精一杯やれば、クオリティも仕事もお金もついてくる。 また、プロデューサーとしての自分の仕事をきちんと把握し、伝えることで信頼関係を築いていくことが、コンテンツのクオリティに繋がる。 経営には日頃の準備と努力の積み重ねが重要だ。フォローの風が吹いてきたときに、大きく前進できるかどうかは、日々の蓄積と努力がものをいう。また、企業家にとって、人の歩いていないところに何かを生みだすことほど、ドキドキすることはない。 アニメ製作会社がこれから進めなければならないことは、ゲーム、映画、テレビなど多様な媒体で幅広く、常にコンテンツを供給していける体制をつくることだ。いかに良質なものを数多くつくり続けられるかが、ディズニーやハリウッドに追いつき、追い越すチャンスをもたらす。 経営情報スクール
テーマ/「ジャパニメーション動向」 |
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